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2021.12.23 06:00

中国のスポーツウェア大手「ANTA」が1400億円を慈善活動に寄付

Costfoto/Barcroft Media via Getty Images

世界最大級のスポーツアパレル企業であるアンタスポーツ(安踏体育用品)を支配する中国のDing(丁)ファミリーは12月20日、約12億ドル(約1370億円)相当の株式を慈善団体に寄付すると発表した。

アンタは、支援先の慈善団体と地域開発を含む様々な面で協力していくと声明で述べた。同社の会長のDing Shizhong(丁世忠)と副会長のDing Shijia、さらに彼らの親戚の2人の取締役を加えた4人のDingファミリーの保有資産の合計は210億ドル以上に達している。

今回の彼らの寄付は、中国政府が国内の貧富の差の改善を目指す「共同富裕」キャンペーンを推進する中で行われた。2011年から2020年の間に、中国のGDPは2倍強に増加したが、同じ期間に中国の100人の富豪の総資産は約6倍に増加した。

今年に入り、多額の寄付を発表した中国の起業家としてはシャオミのCEOであるレイ・ジュンや美団の会長のワン・シンらが挙げられる。さらに、中国のインターネット界の巨人のテンセントも、社会貢献のために1000億元の寄付を宣言した。

アンタの株価は6月に記録した最高値の189香港ドルから約35%も下落し、現在は115香港ドルを下回る水準となっている。

2022年の北京冬季五輪のスポンサーであるアンタは、2019年にフィンランドの「アメアスポーツ」を約50億ドルで買収していた。アメア傘下には、スキー用品のAtomicやSalomon、テニスラケットのWilsonなどがある。アンタはアメアスポーツの買収にあたり、テンセントやFountainVest Partners、ヨガファッションのLululemon(ルルレモン)の創業者のチップ・ウィルソンから出資を受けていた。

編集=上田裕資

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