トランプ前米大統領、連邦議会襲撃から1年の節目に「イベント」

Photo by Chip Somodevilla/Getty Images

ドナルド・トランプ前米大統領は2022年1月6日、自身の支持者らによる米連邦議会議事堂の襲撃事件からちょうど1年になる節目の日に、自らが所有するフロリダ州のリゾート「マー・ア・ラゴ」で、記者会見を開く計画だ。

年明けに行うこのイベント(会見)についてトランプは、自身の誤った主張に同調しない共和党員たちを「RINO(Republicans in name only、名ばかりの共和党員)」とあざけり、非難することが主な目的だと説明している。

「RINO」についてトランプは、「多くの意味で、急進左派の民主党員より悪い」と指摘する。それは、「言っていることが分からないし、実際に私たちの国にとってどれほど悪いのか、まったく分からないからだ」という。

死者5人、逮捕者700人超


2021年1月6日に起きた議会襲撃事件は、トランプが2020年に行われた大統領選で「大規模な不正が行われ、自分はそのために敗北した」とする誤った主張を続けたことに関連しているとみられる。

トランプはこの日、首都ワシントンで支持者たちを前に演説。大統領選での民主党のジョー・バイデン候補(当時)の勝利を受け入れてはならないと訴え、議員たちが選挙結果を承認するのを阻止するため、議事堂まで行進しようと呼びかけていた。

このときトランプの支持者の多くが武器を持って集結していたことは、十分に裏付けられている。だが、それにもかかわらずトランプは、これをいまだに「不正操作された選挙結果に対する、武器を一切持たない参加者たちによる抗議行動」と呼んでいる。

事件では少なくとも5人が死亡。警官100人以上が負傷した。700人以上が逮捕され、すでに数年の禁錮刑が確定した者もいる。事件で荒らされた議事堂の修理とセキュリティー強化のためにかかった費用は、およそ3000万ドル(約34億円)とされている。

選挙結果は覆らず


トランプと彼の法務チームは襲撃事件の前から、トランプが再選を果たせなかったのは、複数の激戦州で大規模な不正が行われたためだと繰り返し主張していた。
次ページ > それでもトランプの人気は高い

編集=木内涼子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事