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2021.12.31 17:00

ビリオネアの姉に続け? テキーラ事業進出のK・ジェンナーの決意


ジェンナーはまた、同団体を通じてメキシコのアガベ生産コミュニティーを支援する非営利「SACRED(セイクリッド、Saving Agave for Culture, Recreation, Education and Development:文化とレクリエーション、教育、発展のためのアガベ保護)」とも提携している。

2013年に創設されたSACREDは、地元コミュニティーと協力し、アガベの改植や生産地のインフラへの投資、水の安全保障などを支援。自然災害の被害からの復興支援も行ってきた。

ジェンナーはSACREDの活動について、支援する個々のコミュニティーが何を本当に必要としているのか、「それぞれの声に耳を傾けていることが、本当にクールだと思うことの一つ」だと語っている。


ケンダル・ジェンナー(John Lamparski/Getty Images for NYCWFF)

女性の起業の「きっかけ」になりたい


ジェンナーがテキーラブランドの立ち上げを発表したとき、彼女が投稿したアガベの畑で撮影した写真には、“文化の盗用”との批判が巻き起こった。

自身のテキーラブランド「カーサミーゴス」を2017年、英酒造大手ディアジオに約10億ドルで売却した俳優のジョージ・クルーニーが、アガベ畑で撮影した写真を理由にメディアから批判されたことはない(メディアの性差別主義が、政治、広告、そしてハリウッドで活動する女性たちに影響を及ぼしていることは、すでに十分に証明されている)。

ジェンナーは、ジェンダーニュートラルなブランドを築き上げ、社会的意識の高い事業を確立することで、女性が率いるアルコール飲料メーカーが他社と一線を画すことは可能だと証明してみせる決意だ。自身が事業を成功させることが、他の女性起業家の動機付けになればと願っている。それが、彼女がこのビジネスを通じて実現を目指す、大きな目標だ。

そして、起業を考えている女性たちには、次の言葉を贈りたいと話している。

「私たちの時代です。あなたの力、あなたがどれほど素晴らしい人であるかを生かしてください。夢があれば、そして情熱があれば…私たちを止めるものはありません」

編集=木内涼子

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