ストックホルムに本社を置き、英国と欧州の数十の都市でeスクーターのシェアリングサービスを展開するVoiは、シリーズDラウンドで1億1500万ドルを調達した。
「前回のラウンドで9億ドル強の評価を受けた当社は、今回のラウンドで10億ドル強と評価された」と、同社のCFOのMathias Hermanssonは述べている。
今回の調達により、Voiの累計調達額は4億3000万ドルとなった。今回のラウンドはRaine GroupとVNV Globalが主導し、複数の既存投資家が参加した。また、新規でIlmarinen、Nineyards、ICT Capitalらが参加した。
「当社は、今回の資金を主に市場の拡大に注いでいく。また、新しい車両のV5(Voiager 5)の展開を予定している」とHermanssonは述べた。Voiは、いくつかの都市でeバイク(電動自転車)とeスクーターを組み合わせた「マルチモーダル戦略」を推進している。
同社は昨年、営業黒字を達成し、今年の収益も需要の増加を追い風に140%増となっているが、研究開発に多額の投資を行っているという。
「今年は赤字だが、来年に向けては成長だけでなく、収益性の改善に力を入れている。2022年には損益分岐点に近づく見通しだ」とHermanssonは述べた。
Voiは、英国がeスクーターの規制を緩和した2020年以降に、英国での事業を拡大してきた。同社は、ロンドンでは承認を得られなかったものの、他の複数の都市でライセンスを獲得し、さらに1年間延長した。
「当社は主に欧州の西側の市場に注力しており、英国はドイツや北欧と並ぶ最大の市場の一つだと考えている。英国で来年末までライセンスを延長できたことは、非常に喜ばしい」と、彼は述べた。