欧米のビジネススクール、女性の入学が過去最多に

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米非営利組織フォルテ・ファンデーション(Forté Foundation)によると、同組織に加盟する北米や欧州のビジネススクール56校では今年、入学者に占める女性の割合が40%以上だった学校が半数を超え、過去最多となった。

また、今年は史上初めて、女性の入学者が男性を上回ったビジネススクールが3校あった。ジョージ・ワシントン大学経営大学院、ペンシルベニア大学ウォートン校、ジョンズ・ホプキンス大学キャリー経営大学院だ。

以下の10校では、女性の入学者が45%以上だった。

・ジョージ・ワシントン大学経営大学院(54%)
・ペンシルベニア大学ウォートン校(52%)
・ジョンズ・ホプキンス大学キャリー経営大学院(51%)
・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院(49%)
・デューク大学フュークア経営大学院(48%)
・アライアンス・マンチェスター・ビジネススクール(46%)
・ダートマス大学タック経営大学院(46%)
・ミシガン大学ロス経営大学院(46%)
・ハーバード・ビジネス・スクール(46%)
・トロント大学ロットマン経営大学院(45%)

フォルテのエリッサ・サングスター最高経営責任者(CEO)は「新型コロナウイルスの流行により、女性は失業や離職の面でより大きな影響を受けてきた」と指摘。ビジネススクールに入学する女性が増えたことで「将来のリーダーを生む多様なパイプライン再建に役立つ」との期待を示した。

S&P500構成企業では、CEO職に就く女性の割合はわずか6%。フォルテの調査によると、そうした女性の40%が経営学修士(MBA)やそれと同等の学位を取得している。フォーチュン500企業の役員では、女性の割合はわずか27%だ。

ビジネススクールは企業経営者となる上で重要な進路だ。入学する女性が増えれば増えるほど、企業は多様で優秀な人材をより効果的に獲得できる。

経営大学院での性の平等は、実業界での性の平等を達成する上で、最初の重要なステップとなる。

フォルテ・ファンデーションは2001年、ビジネススクールでの男女比の不平等とそれがビジネス界にもたらす影響に対処すべく設立された。加盟校は2005年に米25校まで増え、現在では米国が41校、カナダが4校、欧州が11校の計56校となっている。

編集=遠藤宗生

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