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2021.12.24

ビットコインが2022年に大幅下落の可能性、クラーケンCEOが指摘

Namthip Muanthongthae / Getty Images

ビットコインやイーサリアムなどの暗号通貨の価格が、世界の中央銀行の景気刺激策の縮小に直面し、下落している中で、米国を拠点とする暗号通貨取引所「クラーケン(Kraken)」のCEOは、2022年にビットコインの価格が劇的に下落する可能性があると警告した。

クラーケンのCEOのジェシー・パウエル(Jesse Powell)は、12月17日のブルームバーグのインタビューで、「多くの人が4万ドル以下に下がった時が買い時だと考えている」と述べ、ビットコインの価格が冬の間に4万ドル以下に下落する可能性があると付け加えた。

「私の場合は、数カ月前に3万ドル近くまで下がったときに個人的に買っていた。多くの人が、底値で買いを入れるための資金を確保している」と、パウエルは話した。

8月にパウエルは2021年の年末か2022年の初めにビットコインの価格が10万ドルまで上昇することがあり得ると話していたが、その事を指摘されると、「相場の先行きを予測するのは難しい」と述べつつも、長期的には強気の見方を崩していないと主張した。

「ロングタームのトレンドを見ると、ビットコインは一貫して上昇基調にある。私がいつも人々に言っているのは、ビットコインを買おうと思うなら、5年以上のスパンで考えるべきだということだ」と、パウエルは続けた。

12月に入ってから、他の暗号通貨市場の関係者も警告を発し始めている。「年末までにビットコインが10万ドルに到達するのは難しいだろう。2022年の末までには10万ドルが狙えるかもしれないが、自信は持てない」と、Bitwiseの最高投資責任者のMatt Houganはインタビューで話していた。

また、他の人々は、米連邦準備理事会(FRB)をはじめとする世界の中央銀行が、景気刺激策の縮小を進める中で、様子見のスタンスで市場の先行きを見守っている。

DailyFXのアナリストであるタミー・ダ・コスタ(Tammy Da Costa)は、筆者のEメールでの取材に、「市場参加者がファンダメンタルズに基づいた値付けを続けていることから、ビットコインの価格は下落した」と述べた。
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編集=上田裕資

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