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2021.12.28 12:30

米トラック業界を救うナイジェリア人のスタートアップ「CloudTrucks」

Getty Images

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米国の運送業界は深刻な人手不足に陥り、配送に遅れが生じている。2020年に米国のトラック業界では25万人のドライバーが退職した。運送業界で2つのスタートアップを設立したトベンナ・アロディオグブ(Tobenna Arodiogbu)によると、ドライバーたちは予想外の理由でこの業界を去るのだという。

「トラックドライバー不足を示すデータは数多くあるが、実際に彼らと話をしたところ、運転とは無関係なことに不満を抱えていることがわかった」とアロディオグブは話す。ドライバーたちは保険を探したり、政府の規制に適合するといった管理業務に大きな不満を抱いているのだという。その結果、独立することを希望しながら、低賃金の仕事に就いたり、運送業界から去るドライバーが多いという。

「ドライバーたちにビジネスを管理するソリューションを提供できれば、彼らは希望する仕事に就くことができる」とアロディオグブは言う。

彼が設立した「CloudTrucks(クラウドトラックス)」は、運送会社を立ち上げたドライバー向けにオペレーションを管理するソフトウェアを提供している。2020年5月に設立された同社は、米国に340万人いるトラック運転手のうち、個人経営や、小規模な運送会社を運営する「オーナー・オペレーター」と呼ばれるセグメントをターゲットにしている。

CloudTrucksの共同創業者兼CEOであるアロディオグブは、このセグメントに属するドライバーは全米に約100万人いると推定している。「運送業界では独立を希望するドライバーが増えているが、実現するのは非常に難しい」と彼は言う。

サンフランシスコに本拠を置くCloudTrucksは11月30日、Tiger GlobalとMenlo Venturesが主導したシリーズBラウンドで1億1500万ドルを調達したことを明らかにした。他には、貨物輸送スタートアップのFlexportが参加した。今回のラウンドで、CloudTrucksの評価額は約8億5000万ドル(約960億円)に達した。

同社は、約1年前に実施した前回ラウンドで、Khosla VenturesやCaffeinated Capital、David Sacksが率いるCraft Venturesなどから出資を受けているが、これらの投資家は今回のラウンドで追加出資を行った。

CloudTrucksは、アロディオグブが運送業界で設立した2社目のスタートアップだ。彼は、かつてソフトウェア企業のZenefitsやOpendoorでプロダクトマネージャーを務めた経歴を持つ。
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編集=上田裕資

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