ペンタゴン勤務の派遣社員が児童ポルノで逮捕、懲役20年の可能性

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米国防総省(ペンタゴン)のサイバー司令部に派遣されていた、時価総額120億ドル規模の大手コンサルティング企業「ブーズ・アレン・ハミルトン」の元社員が、児童ポルノを収集していた罪を認めた。

53歳の写真情報アナリストのブレンダン・カバノフは、ダークウェブ上のウェブサイトにアクセスするためにTorネットワークを利用し、2016年から「児童ポルノに関連するサイト」を訪問していたことを司法取引で認めた。

先日開示された司法取引書類によると、カバノフは「HebeMom」というハンドルネームを使用して他のメンバーと交流し、12歳未満の未成年者を含む児童ポルノ画像を入手していたという。画像には、サディスティックまたはマゾヒスティックな行為に関与している未成年者を描写したコンテンツが含まれていたとされる。

暗号化されたハードドライブを解析したところ、カバノフは約3674点の児童の性的虐待の素材を所持していた。彼は2020年12月に逮捕され、2022年2月の裁判を待っており、最高20年の懲役刑を科される可能性がある

カバノフのリンクトインの経歴には、2013年半ばに政府のコンサルティングを行うブーズ・アレンに入社し、「サイバー司令部の上級指導者に広報支援と指導を行っていた」との記載がある。

しかし、ブーズ・アレンの広報担当者はこの主張に異議を唱え、「彼が当社で働いていたのは2020年7月から12月の間だけであり、リンクトインの記述は不正確だ」と述べた。

ブーズ・アレンは2012年に1億2000万ドル(約136億円)の契約を米サイバー司令部と結んで以来、さまざまな同司令部の業務を手がけており、今年に入ってからも1億6500万ドルの契約を結んでいた。

カバノフはまた、別の企業に在籍していた際に、国防情報システム局(DISA)のアプリケーション部門の「戦略的コミュニケーションのリーダー」を務めたと述べている。また、軍事情報を分析するための米国空軍のユニットである航空宇宙情報センター(National Air & Space Intelligence Center)にも勤務していたと主張している。

ブーズ・アレンは、これ以外にも従業員が違法行為に関与する問題に直面していた。2013年に米国家安全保障局(NSA)が米国民や他国の市民を対象とする、大規模な監視活動を行っていたことを暴露したエドワード・スノーデンも、ブーズ・アレン・ハミルトンの社員で、NSAの外注契約職員として同組織のハワイオフィスに勤務していた。

編集=上田裕資

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