4. レストランのトレンドは引き続き「デリバリー」
デリバリーやテイクアウトを利用する顧客のみをターゲットとしたゴーストキッチンについては、さまざまな意見がある。注意が必要なのは労働コストと食材のコストだが、店舗運営の面でいえば、効率的といえるだろう。
すでに競争が激しいデリバリーとテイクアウトはいずれも、今後も成長が続くとみられる。ファストフードチェーンでも、KFCはコンビニのように商品を手に取ってすぐに店を出られる「グラブ・アンド・ゴー」サービスを導入、マクドナルドはデリバリーサービスのウーバーイーツ、ドアダッシュと提携するなどしている。
また、人気が高まるアウトドアダイニングは今後も増加し、定着することになると予想される。
5. 高まる「直販」への期待
農家を含め、あらゆる生産者が、この形での販売を開始している。ある調査では、「最近、生鮮食品をオンラインで購入したか」という問いに「はい」と答えた消費者は73%にのぼっている。
消費財メーカーは流通システムを改善すれば、直販によって輸送費を抑えることができる。また、割引販売や小売店の棚代の支払いにかかる費用も削減できる。これらによって、消費者はより安価で商品を購入できるようにもなるだろう。つまり、ウィンウィンの状況を実現できる。
問題に直面するのは、恐らく流通業者だ。販売先をレストランなどの食品サービス分野にシフトさせなければならないだろう。小売の売上高にも、影響が出ることになる。ただ、実店舗を運営する小売業者もオンライン販売を強化しており、カーブサイド・ピックアップやデリバリーなどで、成長を続けている。