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ビジネス

2021.12.16 06:00

テスラ社内の「常態化したセクハラ」を6人の女性が告発

Michael Vi / Shutterstock.com

テスラのサンフランシスコの工場と南カリフォルニアのサービスセンターに勤務中及び過去に勤務した6人の女性たちが、イーロン・マスクが率いるテスラを相手取りセクハラ訴訟を起こした。

12月14日に提出されたこの訴訟は、11月と12月に別の女性たちが起こした2つの訴訟に続くものだ。これとは別に、マスクが率いるスペースXの元エンジニアの女性が、同社でのセクハラの実態を詳細に綴ったブログを14日に公開した。

今回テスラを提訴した6人の女性の代理人は、サンフランシスコのRudy Exelrod Zieff & Lowe法律事務所のデビッド・A・ロウ弁護士が務めている。

「テスラは、セクシャルハラスメントに真剣に取り組むことを怠ってきた」とロウ弁護士は声明で述べている。また、マスクが10月にツイートした「Texas Institute of Technology & Science」という名前の大学を設立するという下品なジョークを問題視した(大学名のイニシャルのTITSは俗語で“おっぱい”を意味する)。

「イーロン・マスクは、女性の体についての下品なコメントや不正行為を報告した従業員を嘲笑するようなツイートをしており、これは、事件の核心である広範なセクシャルハラスメントを容認するトップの姿勢を反映するものだ」とロウ弁護士は指摘している。

テスラは、広報部を設置しておらず、この件についてのコメントに応じていない。また、マスクは自身のツイッターでこの件について言及していないが、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員を批判する投稿をする時間はあるようだ。

マスクの会社でのセクハラ問題についての雑多なニュースは、タイム誌が彼を「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選んだ翌日に報じられた。テスラは10月、人種差別で会社を訴えていた黒人従業員に1億3700万ドル(約156億円)を支払うことを裁判所に命じられていた。

14日に提出された6つの訴訟で、女性たちは職場でやじを浴びたり卑猥な目で見られたり、体を触られたり、昇進をエサに性的関係を迫られたりすることが常態化していると述べた。女性たちはまた、同僚の男性が頻繁に下品な言葉を使ったり、彼女たちの体を触ったりしていることを指摘し、上司や人事部のスタッフが対策を講じなかったと述べている。

マスクは現在、世界で最も裕福な人物であり、フォーブスは彼の保有資産を2519億ドルと試算している。テスラの株価は、14日のナスダック市場で0.8%下落し、終値は958.51ドルだった。

編集=上田裕資

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