アップルは新製品について沈黙を守ることで知られるが、バンク・オブ・アメリカは同社が、2022年末から2023年初めまでに、ARとVR(仮想現実)のための新たなヘッドセットを発売すると予測した。
「この新たなテクノロジーは、ゲームチェンジャーになるだろう」と、バンク・オブ・アメリカのアナリストのワムシ・モハン(Wamsi Mohan)は12月14日のメモで述べ、アップルの株価は大幅に上昇するはずだと付け加えている。
バンク・オブ・アメリカは、アップル株を「買い」に格上げし、目標株価を210ドルに設定した。
ARやVRのアプリには5G接続が重要となるため、将来的にiPhoneの買い替えサイクルが短くなることは言うまでもなく、ヘッドセットの発売は2023年のiPhoneの売上にも貢献するとモハンは指摘した。
アップルは、このヘッドセットの発売で、顧客がARに対応した没入型アプリにお金をかけるようになることから、サービス収入を伸ばせるとモハンは述べている。
しかし、バンク・オブ・アメリカなどの大手がここ最近、アップル株に好意的な評価を与えているにも関わらず、アップルの株価は14日に再び下落し、約0.4%安となった。
「アップルは通常、新しい機能や技術を競合に先駆けて導入することはせず、洗練された、ユーザーが購入したいと思うような製品を送り出すことに注力している」とモハンは述べた。
アップルの株価は、2021年の市場をアウトパフォームしており、ベンチマークであるS&P500が24%の上昇だったのに対し、今年は34%の上昇を記録した。モルガン・スタンレーやJPモルガンなど、ウォール街の他の大手も最近、アップルの目標株価を引き上げている。
アップルの時価総額は今週初めに3兆ドルの大台に乗りそうになったが、現在は約2.8兆ドルとなっている。