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2022.01.01

コストコはアマゾンの強敵になる、97歳の伝説的投資家が予言

Getty Images

バークシャー・ハサウェイの副会長で、ウォーレン・バフェットの長年のビジネスパートナーである伝説的な投資家、チャーリー・マンガーは、大規模小売店のコストコがEコマース事業を拡大していく中で、いずれはアマゾンと競合することになると予測している。

「コストコはいずれ巨大なインターネットプレーヤーとなり、アマゾンのような巨大企業に対抗できるようになるだろう」と、シドニーで開催されたSohnカンファレンスでマンガーが述べた。12月3日のAustralian Financial Reviewが報じた。

97歳のマンガーは、ジェフ・ベゾス率いるアマゾンが、コストコを恐れることになるかもしれないと考えている。1億1100万人以上の会員を持つ会員制小売チェーンのコストコは、人々から信頼されているだけでなく、「巨大な購買力」を持っているとマンガーは指摘した。

マンガーは1997年からコストコの取締役を務めており、2020年末時点で約16万6000株の同社の株(当時の価値で約6200万ドル相当)を個人で保有していた。コストコの株価は、2020年のパンデミックの際に30%近く上昇し、2021年に入ってからは景気回復の影響でさらに40%上昇している。

800以上の倉庫店を持つ世界最大級の大規模小売店であるコストコは、Eコマース事業に多額の投資を行っており、2020年に配送サービスを提供するイノベル・ソリューションズ(Innovel Solutions)を約10億ドルで買収した。

コストコは、パンデミックによるロックダウンの際に、人々が日用品や食料品を買いだめした影響で売上を伸ばしたが、景気回復が進む中で、同社の売上は再び上昇している。2021年9月までの1年間の売上高は1920億ドルで、2020年の1630億ドルを大きく上回った。

フォーブスは、マンガーの保有資産を22億ドルと試算している。彼の財産の大半はバークシャー・ハサウェイのクラスA株式だ。

モーニングスターのアナリストのZain Akbari は、コストコの主な強みは「購買力」と、顧客に提供する「価値」の大きさだと主張している。高い会員維持率と相まって、コストコのビジネスは 、「今後何十年にもわたって有利な立場にあるはずだ」とアクバリは予測している。

編集=上田裕資

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