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2021.12.14

ナイキがバーチャルスニーカーRTFKTを買収、メタバースに本腰

(c) Nike

ナイキは、バーチャルなスニーカーやコレクターズアイテムを扱うスタートアップのRTFKTスタジオを買収し、メタバースへの新たな一歩を踏み出した。

2019年に設立されたRTFKTは、スニーカーやWeb3の愛好家の間で注目を集める企業で、NFTブームの中で勢いを増している。2月に同社は、アーティストのFewociousとコラボしたバーチャルスニーカー600足を7分で完売させ、300万ドル以上の売上をあげていた。

さらに11月に同社は、アーティストの村上隆とのコラボで2万体の3DキャラクターをNFTのオークションで販売した。

今回の買収の条件は公表されていないが、ナイキの社長兼CEOのジョン・ドナホーは12月13日の声明で、「RTFKTに投資し、彼らの革新的でクリエイティブなコミュニティを成長させ、ナイキのデジタルフットプリントを拡張する」と述べた。

ナイキとライバルのアディダスは、ここ数カ月でブロックチェーンを基盤とするWeb3の世界に投資している。9月にナイキは、ゲームのプラットフォームのRobloxにメタバース空間「NIKELAND」を開設した。

また、アディダスは11月にコインベースとザ・サンドボックス(The Sandbox)と提携を結び、12月初めにはBored Ape Yacht ClubやPunks Comic、Gmoneyとの新たなパートナーシップでNFTの試みを拡大した。

2019年に設立のRTFKTは、アンドリーセン・ホロウィッツなどの投資家から累計950万ドル(約10億円)を調達している。同社の共同創業者のBenoit Pagottoは声明で、「ナイキは、イノベーションやクリエイティビティ、コミュニティに対する私たちの深い情熱を共有する世界で唯一のブランドだ」と述べた。

編集=上田裕資

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