ビジネス

2021.12.14

フェイスブック運営元、米銀行「メタバンク」の名称権を買収

Getty Images

フェイスブックの運営元のメタ・プラットフォームズが、サウスダコタ州の銀行に6000万ドル(約68億円)を支払い、「メタ」の名称の独占権を獲得していたことが明るみに出た。

サウスダコタ州に本拠を置く「メタ・フィナンシャル・グループ」は12月13日、証券取引委員会(SEC)に提出した書類で、メタ・プラットフォームズの関連会社のBeige Key LLCにメタの商標権を売却したと述べた。メタ・プラットフォームズとメタ・フィナンシャルの広報担当者は、フォーブスの取材にこれが事実であることを認めた。

このニュースは、14日のロイターが最初に報じた。メタ・フィナンシャルとその子会社のメタバンクは、今後1年以内に社名とすべてのブランド名からメタを削除しなければならないと提出書類には記載されている。

メタバンクの広報担当者は、フォーブスに対し、「Beige Key LLCはメタ・プラットフォームの関連会社であり、我々は今回の契約を結ぶ前にその関係を認識していた」と述べた。

フェイスブックのCEOで創業者のマーク・ザッカーバーグは、10月28日の会見で、社名をメタ・プラットフォームズに変更することを発表した。この社名変更は、同社が拡張現実(AR)および仮想現実(VR)を含む「メタバース」に軸足を移したことを反映している。

メタは先週、米国とカナダの顧客向けにソーシャルVRゲーム「Horizon World」のベータ版の提供を開始するなど、この分野の取り組みを活発化させている。

一方で、@metaverseという名前のインスタグラムのアカウントを保有するオーストラリア人の女性アーティストが13日にニューヨーク・タイムズ(NYT)に語ったところによると、メタの傘下のインスタグラムは、社名変更の数日後に彼女のアカウントを閉鎖したという。このアカウントは、インスタグラムが「間違って削除した」と述べて復旧させるまで、1ヶ月以上にわたり閉鎖されていたという。

編集=上田裕資

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