店舗は、三菱地所が開発を進める東京駅近くの「TOKYO TORCH」内に、2022年8月にオープン予定。地域のスモールビジネス支援などを行ってきた中川政七商店が、学生たちに経営ノウハウを教える。
地域企業と学生との接点を増やしたい
三菱地所 TOKYO TORCH事業部の谷沢直紀(事業推進ユニットリーダー)によると、元々両社は「東京と地域の両方が元気になる商売の形を模索したい」という共通課題を持っていた。それを基に議論を重ねる中で、若い世代に商売を託すことで、より良い未来をつくることができるのではないか、という結論に達したという。
そして生まれたのが「アナザー・ジャパン」だ。本プロジェクトでは、地域と学生をつなぎ、未来への循環の輪を広げていくことをゴールに据えている。
主役は、地域から都市部に進学してきた学生。「フロンティアスピリット」と「郷土愛」を持つ学生に店舗経営を任せることで、地域と都市部の新しい関係性をつくる狙いがある。
参加する学生は、中川政七商店による経営・小売に関する研修を受けたあと、商品の仕入れから店頭プロモーション、接客販売など店舗経営に関わるすべての業務を担う。収支の管理も学生が行い、振り返りを行うことでより良い店舗運営ができるようPDCAを回していく。ただ当面は、「収益力」は最優先にはしないという。
店頭には、学生たちがセレクトした商品が並ぶ
「都市部に進学した学生でも、『将来はまた地元に帰って仕事をしたい』という想いをもっている方がたくさんいます。ただ、都内にいると地元企業との接点がなく、関わる術もほとんどないので、Uターンしようと思っても就職先を探しにくい。そうした機会の提供にもつながればと思っています」(谷沢)