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2021.12.13 17:30

三菱地所と中川政七商店が「学生経営」を支援 実店舗をオープンへ

学生が経営するセレクトショップのイメージ

三菱地所と中川政七商店が、学生主体で地域産品のセレクトショップを経営するプロジェクト「アナザー・ジャパン」を始動した。「日本の未来をつくる人材の輩出」を目的に、47都道府県出身の大学生などが各地域の工芸品や食品などを販売する店舗をつくる。

店舗は、三菱地所が開発を進める東京駅近くの「TOKYO TORCH」内に、2022年8月にオープン予定。地域のスモールビジネス支援などを行ってきた中川政七商店が、学生たちに経営ノウハウを教える。

地域企業と学生との接点を増やしたい


三菱地所 TOKYO TORCH事業部の谷沢直紀(事業推進ユニットリーダー)によると、元々両社は「東京と地域の両方が元気になる商売の形を模索したい」という共通課題を持っていた。それを基に議論を重ねる中で、若い世代に商売を託すことで、より良い未来をつくることができるのではないか、という結論に達したという。

そして生まれたのが「アナザー・ジャパン」だ。本プロジェクトでは、地域と学生をつなぎ、未来への循環の輪を広げていくことをゴールに据えている。

主役は、地域から都市部に進学してきた学生。「フロンティアスピリット」と「郷土愛」を持つ学生に店舗経営を任せることで、地域と都市部の新しい関係性をつくる狙いがある。

参加する学生は、中川政七商店による経営・小売に関する研修を受けたあと、商品の仕入れから店頭プロモーション、接客販売など店舗経営に関わるすべての業務を担う。収支の管理も学生が行い、振り返りを行うことでより良い店舗運営ができるようPDCAを回していく。ただ当面は、「収益力」は最優先にはしないという。

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店頭には、学生たちがセレクトした商品が並ぶ

「都市部に進学した学生でも、『将来はまた地元に帰って仕事をしたい』という想いをもっている方がたくさんいます。ただ、都内にいると地元企業との接点がなく、関わる術もほとんどないので、Uターンしようと思っても就職先を探しにくい。そうした機会の提供にもつながればと思っています」(谷沢)
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文=田中友梨

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