キャリア・教育

2021.12.20 19:00

採用面接で避けるべき「6つの絶対的な表現」

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筆者が創業したコンサルティング企業リーダーシップIQが実施した画期的な調査「Why New Hires Fail(社員採用がうまくいかない理由)」によると、採用が失敗したケースの89%は、応募者の技術的スキルが不十分だったからではなく、応募者の心理的姿勢が不適切だったのが原因だったことがわかった。

つまり応募者は、どれほど高度な技術的スキルを有していようとも、それとは関係なく、就職希望先で優れた実績をあげられるような適切な心理的姿勢があることを、未来の雇用主に納得してもらわなくてはならないのだ。

ほぼすべての企業が採用者に望んでいない心理的な傾向のひとつが、白黒をはっきりさせたがる性格だ。白黒つけたがるタイプの人間は、白か黒か、最高か最低か、「常に」か「絶対にない」か、という2つに1つという視点に立って物事を評価する。

心理的姿勢が極端な場合、微妙な違いや、合間のグレーゾーンを見落としてしまう。そして言うまでもないことだが、世界に存在する物事の圧倒的多数は曖昧だ。白か黒か、必ずそうか、絶対にそうでないかがはっきりしているケースなどほとんどない。

面接の場で、「白と黒」という言葉が使われることはそうそうない。しかし、「常に」と「絶対にない」という表現は頻繁に耳にする。「不可能」「すべて」「ひとつもない」「毎回」も同様だ。これらは厳密に言うと、「絶対的な表現(absolutes)」と言われるものだ。

リーダーシップIQが行った「Words That Cost You The Job Interview(面接を台無しにする言葉)」という調査では、採用されにくい応募者は、採用されやすい応募者に比べて、「常に」「絶対にない」などの絶対的な表現を103%も多く使用していたことがわかった。

では仮に、面接官が応募者に対して、「あなたが上司から厳しいフィードバックを受けたときに、どう対処したのかを教えてください」と尋ねたとしよう。それに対して、応募者がこう答えたことを想像してほしい。

「マネージャーからのフィードバックはすべて真剣に受け止めており、その内容についてきちんと対処しています。キャリアにおいては、学び成長することで会社の基準を満たし、期待を絶対に裏切らないことが大事だと常に考えています」

これを読んで、事前に練習していた薄っぺらな回答だという印象を受けたのだとしたら、それは間違っていない。なぜなら、「すべて」「常に」「絶対に」という言葉がはっきり示しているように、応募者は具体例を挙げず、月並みな表現を得意げに並べ立てているだけだからだ。
次ページ > 自分の経験を踏まえた具体的な回答例

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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