流出した動画によると、ベターの創業者であるガーグは2日、ズーム上で従業員900人に対して、大量解雇することを一方的に告げた。「こうしたことをやるのは人生で2度めで、やりたくはない。前回やったときは泣いてしまったが、今回はもっと強くありたいと思う」などと淡々と語っている。
フォーチュン誌の報道によると、ガーグは解雇した従業員のうち少なくとも250人について、1日2時間しか働かないことで会社と顧客から「盗みをはたらいている」と非難したという。
ガーグは一斉解雇の発表からほどなくして、ライブストリーミングで社内ミーティングを開催。ニュースサイト「インサイダー」が入手した記録によると、そこで「よりスリムで強靭でハングリーな従業員」による「ベター2.0」というビジョンを打ち出した。
ベターはこれに先だち、投資家から7億5000万ドル(約850億円)の資金注入を受け、その際には約70億ドル(約8000億円)の企業評価額を得ていた。
ガーグは今週に入りベターのブログに謝罪文を掲載。「レイオフのやり方について謝りたい」と切り出し、「対象となった人たちや彼らのベターへの貢献に適切な敬意と感謝の気持ちを示すことができなかった。解雇を決めたのはわたしだが、それを伝える際に過ちを犯し、皆さんに恥をかかせてしまった」とつづった。
またインサイダーによると、コミュニケーション担当のパトリック・レニハン副社長、マーケティング責任者のメラニー・ハーン、パブリックリレーションズ責任者のタニヤ・ヘア・ジログリーが辞任したという。
ガーグをめぐっては昨年も、従業員を「まぬけなイルカの群れ」「わたしに恥をかかせている」などと罵倒した電子メールが流出していた。