ビジネス

2021.12.09 18:00

SmartHR宮田昇始がCEO退任発表 自ら綴ったその理由


松﨑さんのアドバイス


SmartHRの社外取締役の松﨑さんのアドバイスも紹介させてください。

松﨑さんは上場企業の社長を、前の社長からバトンタッチされ、自分も後任の社長にバトンタッチした人で、いわば社長交代の経験者です。

その松﨑さんが「宮田さんがしっくりくる人に任せたほうがいい」とアドバイスしてくれたことも後押しになりました。

そのアドバイスを聞いて、芹澤さんの口から「CEOをやりたい」という言葉を聞いたとき、しっくりくるどころか、「芹澤さんに任せれば安心」を通り越して、「やりたいと言ってくれてありがとう」「6年前にSmartHRを選んで入社してくれてありがとう」と彼に感謝し、とても晴れやかな気持ちになりました。

何気ないアドバイスかもしれないですが、一番響いたアドバイスでした。

なんで「会長」じゃないの?


社長退任後の私の肩書は、冒頭でも書いた通り「取締役ファウンダー」です。

最初は「会長」という案もあったのですが、すぐに候補から消えました。

例えば、ロゴのリニューアルとか、人事制度を抜本的に見直すとか、影響が大きな意思決定の際、社員の皆さんが「これは会長にも確認しておいたほうがいいかな?」と迷わせてしまうだろうなというのが理由です。

今後、SmartHR社の最終意思決定者は新CEOの芹澤さんです。

宮田は何をするの?


バトンタッチが決まった段階では、実は何をするかあんまり決まっていなかったのですが、9月中旬に新規事業のアイデアを思いつきました。これからは新規事業に90%以上の時間を使います。

国内のスタートアップ業界に貢献できそうな事業内容で、思いついた瞬間に「あ、これやりたい!」と思えました。20代でグチャグチャになった人生を取り戻してくれたスタートアップ業界に、30代後半と40代前半の人生を捧げようと思います。

次の新規事業はSaaS+Fintechです。今のところ「大成功か、大失敗か」なタイプの事業のような気がしています。18カ月で打ち切りになるかもしれませんが、もし大成功できればSmartHRを超える可能性もワンチャンあるかもと思い、燃えています。2匹目のユニコーンをつくるぞ!

あと、気になる人もいると思うので、書かなくてもいいこともあえて書きます。

自分の人生にとっては、大きな一区切りではあるので、SmartHR社を辞めて独立し、この新規事業でもう一回ゼロから起業することも、当然ながら頭をよぎりました。しかし、いろいろ考えた結果、SmartHRグループに残り、SmartHR100%子会社をつくって、そこで事業をやることに決めました。

残る理由は「SmartHR事業とシナジーがある」はもちろんなのですが、それは理由の2割くらい。残りの8割は、自分の性格や心情、美学といった個人的な理由です。

新規事業についての詳細や、SmartHRグループに残る理由についても、そのうちお知らせやブログを出すと思うので、そちらもお楽しみに。

最初から採用もやっていきます!エンジニア2〜3名と、金融・Fintechのプロ1名を募集しますので、我こそはという方はお声がけください〜!

カジュアル面談の応募フォーム、置いておきます!
次ページ > SmartHRを応援してくださっている皆さんへ

編集=露原直人

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事