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2021.12.11 11:30

実行委員長は高校生。石垣島でSDGsシンポジウムとゲーム大会


大会に参加した八重山高校の生物教諭、山﨑仁也さんは「当銘くんのことは知っていましたが、うちの生徒たちがここまでイベントに関わっているとは知らなかったので驚きました。わかりやすく、初対面の人とも楽しめる良いゲームですね」と話す。


それぞれのテーブルで話し合う姿が見られた

東京の中学校で司書をつとめる加藤弓子さんは、もともと旅の予定があったところにイベントを知り、事前に申し込んだという。「思い切って参加してよかったです。よくできたゲームで楽しかった。これから竹富島へ行くんです」と声をはずませた。

竹富島から来ていた小学5年生は、午前と午後両方の大会に参加。「楽しかった。家で、お父さんや学校の友達とも遊びたい!」と、会場で限定発売していたボードゲーム 八重山版を購入していた。

島をあげたSDGsシンポジウム


大会が行われた「やいまSDGsシンポジウム "THE EARTH VOICE"」は、環境財団、小売店、農畜産業者、ユース世代などが一堂に会し、サステナブルな事業を生み出し続けるプラットフォーム作りを目的としたもの。

「やいま」とは、石垣市と竹富町、与那国町からなる八重山地方の島々のことで、ユネスコの世界自然遺産に登録された西表島や、日本で唯一最大のサンゴ礁を誇る石西礁湖といった自然を抱える。

この豊かな環境を守り、子どもたちに誇れる社会を築くには何をすべきか。シンポジウムでは、「サンゴ礁保全」「生物多様性」「サスティナブルツーリズム」などをテーマにパネルディスカッションが行われた。また、民具作りワークショップや地産地消マルシェ、郷土芸能などのライブも催され、想定していた300名をはるかにこえる1350名が来場した。


パネルディスカッションでは県内外の有識者が集まり、意見交換をした

高校生の当銘さんはシンポジウムの実行委員長もつとめ、朝9時の開会宣言から始まり、教育のパネルディスカッション登壇、ゲームの進行など、1中日走り回っていた。

「お疲れさまでした」と最後に声をかけると、やり切った表情を見せた。


開会宣言をする当銘由羅さん

「イベントに向けて議論が深まったこと、これまで交流のなかった人たちの間に交流が生まれたことが一番大きな成果だと思います。さまざまな価値観を持った人と出会いたいと期待していた点は達成できました。ただ、本番はこれから。来年はそれぞれがどんな行動を実際に起こしたのか、持ち寄って発表できる場にしたいです」

石垣島の高校生は、地域の未来を見据えている。


片岡由衣◎東京都出身、沖縄県竹富島在住。東京学芸大学卒業後、星野リゾートにて広報やイベント企画などを経験。専業主婦期間に島暮らしを発信するうちにライターへ。教育や子育て、島暮らしの取材記事やコラムを執筆

文=片岡由衣 編集=鈴木奈央

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