職場で更年期障害を抱えながら苦しい立場に立たされているのは、エルだけではない。英人事教育協会(CIPD)がまとめた調査によると、閉経前で、更年期の症状を抱えた45歳から55歳の女性の59%が、ある程度の悪影響が仕事にあったと回答している。
同調査では、集中力が落ちたという回答が65%、ストレスを以前より強く感じるようになったという回答が58%だった。こうした状況を受け、CIPDは2021年5月、職場での更年期対処法をまとめたガイドを作成・公表している。
CIPDのシニア政策アドバイザー、レイチェル・サフ(Rachel Suff)は、「英国では今、ほぼすべての職場に、更年期による症状に悩まされている人がいると言えるだろう。しかしマネージャーの多くは、そうした従業員をどうすれば適切にサポートできるのかがわかっていない」と話す。
「更年期を、職場のタブーとして見て見ぬふりをしてはいけない。それよりも、ラインマネージャーは、更年期障害を他の健康問題と同等に扱うよう、心づもりをすべきだ。そして、女性従業員たちと、オープンで思いやりのある姿勢で対話しなくてはならない」