The Partner 02 カメラの前で、さまざまな役柄を演じ分ける。そんな僕の可能性を広げる「相棒」たち 中村俊介

テレワークの浸透によって成果主義が台頭した今、自己管理能力が問われている。

そこで、本連載「The Partner」では、長期にわたって第一線で活躍する「一流」の方々の、自己管理の秘訣に注目。要となる健康習慣や、その習慣を支える「相棒」を解き明かす。

連載第2回でフォーカスするのは、さまざまな映画やドラマに出演する中で“当たり役”を射止めるなど、実力派俳優としての地歩を築いてきた俳優・中村俊介。

常に多くの人の目に晒されながら、さまざまな役を演じ分けることを生業とする彼は、自己管理に対していかなるポリシーを持ち、いかなるルーティーンを実践しているのか。

それらを深掘りしていくと、大塚製薬が展開するサプリメントのパイオニア「ネイチャーメイド」との共通項が見えてきた——

コンディションの維持は、
プロとしての責任である

「役を生き、まっとうするのが、俳優の仕事。ただし、撮影がシナリオの時系列に沿って行われるとは限らないので、臨機応変に対処できるよう備えておく必要があります。コロナ禍では、それを特に意識させられました。

3年前にクランクインした映画が撮影中断を余儀なくされ、その結果、ストーリー的に連続しているシーンの撮影に大幅なタイムラグが生じたんです。でも、観てくださる方には、製作側の事情など関係ない。違和感なく繋がっていないといけません。自分のコンディションを一定に保っておくことの大切さを再認識させられました」

インタビューの席に着いた中村に、「自己管理」に対する考え方を問いかけると、まずはこんな答えが返ってきた。“役者”という特殊な仕事をする人ならではの発想のようだが、いつなんどきも最高のパフォーマンスを発揮できるようにスタンバイしておくという観点には、一般社会で仕事する我々も共感できるのではないだろうか。

そこで、もう少し話を掘り下げるべく水を向けてみたところ、彼は、自己管理に目覚めた、ある決定的な経験を披露してくれた。

「僕は、28歳から43歳まで、ひとつの役と向き合い続けてきました。作家・内田康夫さんの小説でお馴染みのルポライター・“浅見光彦”です。浅見という男は、原作では、永遠の33歳として描かれていますが、演じる僕は、39作に登場するうちに15も歳をとってしまいました。

生身の人間であれば老いるのは当然のこと。でも、役者としては、作品に注目してくださる方の期待を裏切りたくない。俳優としてキャリアを重ねてきて、作品に対する責任感も強くなっていましたから。それで、若いときと同じようにやっていてはいけない、変わらず健康的でいるためには何をするべきか、自ずと考えるようになりました」

大きな変化があったのは、「食生活」において。それまでは、たとえば焼肉屋に出かけると、当たり前のようにカルビを注文していたのが、代わりにハラミを頼むようになった。飲む物も変わった。缶コーヒーを愛してやまなかったのが、自ら豆を挽いて淹れたものを好むようになった。

また、運動も取り入れるようにしたという。仕事用のクルマにはウエイトボールを常備し、移動中、後部座席で手持ち無沙汰になると、加重トレーニング。そして夜になると、リュックサックにおもりを入れて、街なかをウォーキング。

最近、山岳小説を原作とするドラマに出演したときは、標高3000m級の山でロケする撮影チームの足を引っ張らないように、わざわざ登山靴を履いて坂道ウォーキングを実践し、スタミナ強化に励んだそうだ。

Stoic spirit

インタビューに答える中村

Stoic spirit

ストイックに追い込まず、“一石二鳥”の精神で

それだけ聞くと、中村はストイックに思えるが、その感想をぶつけると、本人の口からは、思いがけずユニークなエピソードが飛び出した。

「突然ですが、僕はスイカが大好きで、夏場になると、よく風呂上がりにスイカを食べるんです。あるとき、ふとひらめきました。そうだ、スイカをおもりの代わりにしてやろうって。どういうことかと言うと、ウォーキングに出かけたら、まずはスーパーに寄り道してスイカの大玉を求めるんです。

そして、それをリュックサックに入れ、体に負荷をかけながら歩く。食べて幸せになるだけじゃなく、トレーニングにもなるなんて、一石二鳥でしょ(笑)。もちろん、自分をとことん追い込んでエクササイズに励むこともありますよ。でも、継続させたかったら、楽しみながらやるのが一番。僕はそう思っています」

中村の意見は一理ある。モチベーションのスイッチを入れる方法は人によってさまざまだが、「楽しむこと」は、物事を習慣化するうえで見落とされがちなポイントではないだろうか。

無理に楽しくないことをしても、たいてい長続きはしない。好きなことであれば続けられるし、そうでなければ何ごとも続かない。

Cherish day by day

移動中なども
常に手にしているトレーニングボール

Cherish day by day

いきなり「完璧」を
目指すのではなく、
できることをコツコツと

さて、2021年に発売50周年を迎えたサプリメントのパイオニア「ネイチャーメイド」は、「生命活動に大切な栄養素を正しく摂取する」という習慣を提案し続けてきた。

名もなき一日を大切に過ごす。その積み重なりが人生になる。ブランドの根底に貫かれてきたその哲学に対して感想を求めると、中村は、共感する素振りを見せた後に、こんな話をしてくれた。

「俳優の仕事というものはなかなかに特殊で、昨日まで警察官を演じていたかと思うと、明日からは犯人になる、なんて展開が、当たり前のように待ち受けているんです。つまり、演技の振り幅が要求される。

たとえば道を歩く行為ひとつとっても、歩幅が広いか狭いかで、その人の印象はまったく異なるでしょう?そうしたパターンをいくつも日々の中で発見し、肥やしにしていくことが、僕らには必要なんです。ただ、それは一朝一夕になし得ることではありません。

コツコツとやるしかない。地味です(笑)。でも、それを続けていると、撮影現場でいろんな演技プランを提案できる。自信に繋がる。ウォーキングだってそう。歩けば体力がつき、過酷な条件に置かれたとしても、ラクに過ごせる。空気が薄い山でのロケで、体感しました。

ネイチャーメイドについても似たようなことが言える気がします。きちんとビタミンを補っているという事実が、飲む人に自信を与え、その心に余裕をもたらすのではないでしょうか」

そう話す中村が身に纏う雰囲気は穏やかだった。その表情は、心と体のバランスが取れている人のものであった。

一日一日を大切にする。その意義を知っている者こそが、自分の可能性を広げられるに違いない。

中村俊介 登山靴

都内を散歩するときも
履いている登山靴

中村俊介 毎日飲むコーヒー

毎日飲むコーヒーは、
中村自ら豆を挽いて淹れたもの

ネイチャーメイド

ネイチャーメイドは、中村のように一日一日を大切にする人の相棒であり続ける。

中村俊介

Profile

中村俊介なかむら しゅんすけ

1975年生まれ、群馬県出身。1995年に雑誌「メンズクラブ」の読者モデルオーディションでグランプリを授賞しモデルデビュー。その後1997年に角川春樹監督作品の映画「時をかける少女」で
スクリーンデビューを果たす。

2003年から16年間フジテレビ系のドラマ『浅見光彦シリーズ』で主人公の浅見光彦を演じた。
その他にも「ハンチョウ~神南署安積班~」(2009~2011)、 「刑事110キロ」(2013~2014)、「ミラー・ツインズ Season2」(2019)、「#コールドゲーム」(2021)、「山女日記3」(2021)などドラマを中心に映画、バラエティと幅広く活躍している。

取材・文:甘利美緒 写真:小田駿一 レタッチ・リタッチ:上住真司 ヘアメイク:松本恵 スタイリング:浅井秀規