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2021.12.04

イーロン・マスクがツイッターの新CEOに批判的な理由

Maja Hitij/Getty Images

テスラのイーロン・マスクCEOは、ツイッターの新CEOであるパラグ・アグラワルの顔を旧ソ連の独裁者スターリンの顔の上に貼り付けた写真を12月1日にツイートした。マスクは、アグラワルの過去の発言を快く思っていないようだ。

マスクが投稿したフォトショップで加工したと思われる写真は、スターリンの位置にツイッターの新CEOのアグラワルを置き、スターリンによって暗殺されたニコライ・エジョフの位置に、ジャック・ドーシーを置いている。



マスクのツイートにはテキストが添えられていなかったが、彼はアグラワルがツイッターの検閲を強化することを懸念している模様だ。

マスクが投稿した画像は、旧ソ連の独裁者が写真を加工して不都合な人物を消し去っていたことを示す有名な写真で、オリジナル版ではスターリンが側近のニコライ・エジョフと並んで写っているが、修正版ではエジョフが消されていた。

ドーシーは11月29日にツイッターのCEOを辞任し、後任に2017年から同社のCTOを務めてきたアグラワルを指名した。2011年にツイッターに入社したアグラワルは、これまでほとんど表舞台に出てこなかったが、一部の人は彼の2つの過去の発言を問題視している。

2010年にアグラワルは「彼らがイスラム教徒と過激派を区別するつもりがないのなら、なぜ私は白人と人種差別主義者を区別しなければならないのか」という文章を投稿していた。これは深夜番組のデイリーショーの出演者の発言を引用したものだった。

また、2020年のインタビューで彼が、ツイッターが、言論の自由を保障する「憲法修正第1条に縛られない」と話していたことがここ数日で注目を集め、トランプ前大統領がツイッターから追放されたことに不満を持つ保守派の人々が、アグラワルへの不支持を表明している。

ツイッターにおける言論のバランスについて尋ねられたアグラワルは当時、次のように述べていた。

「私たちの役割は憲法修正第1条に縛られるものではない。それよりも、健全な公の会話に役立つサービスを提供することのほうが重要で、現状の会社の動きは、それを反映している。私たちは、言論の自由について考えることよりも、時代がどのように変化したかについて考えることに重点を置いている」

編集=上田裕資

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