そのような応募者は、自身と縁がある自治体にエントリーするケースが多い。大林は言う。
「『生まれ住んだ場所だった』『幼い頃、祖母と行っていた思い出のある街』など、登用人材の数だけエピソードがあるんです。
応募者に、『無報酬なのになぜこの仕事をやろうと思ったのか』と聞くと、『この経験を得るためなら、お金を払ってでもやりたいくらいです』とおっしゃる人が多いんです。それほど熱意が強い人たちが集まっています」
大林は、2022年12月末までに「47都道府県すべてでの複業人材の登用」を目標に掲げる。
「地方創生のために自治体で副業(複業)をすることができるということを、もっと多くの人に知ってほしい。今後、弊社の求人でも、プロボノに限らず、確実に『ふるさと複業』の人口は増えていくと思っています」
金銭報酬だけではなく、地方への社会貢献や得られる経験に価値を見出す自治体副業。これまで副業へのハードルが高かった人たちをも巻き込むことで、これまで以上に地域が盛り上がることを期待したい。