ビジネス

2021.12.03

遺伝子検査23andMeの女性創業者も、株価下落で資産が急減

23andMeCEOのアン・ウォジスキ(Photo by Ian Tuttle/Getty Images for Breakthrough Prize)


そのほか23andMeは11月初め、オンライン薬局のレモネードヘルス(Lemonaid Health)の買収を完了したことも発表している。

ただ、実際のところ23andMeは、売上高の急減と損失の拡大に直面している。新型コロナウイルスのパンデミックが発生する前の2020年1月には、従業員の14%にあたる100人を解雇。同年3月末までの通期の決算では、売上高が前年比30%減の約3億500万ドルとなったことを公表した。

また、今年9月末までの半期の売上高は前年比で15%増加したものの、純損失は5900万ドルにのぼっている。売上高が伸び悩んだことに加え、研究開発費に多額を投じていることが、赤字につながっているという。

今年はIPOが相次いだが─


IPOによって今年、資産を10億ドル以上に増やして「セルフメイドの女性ビリオネア」となり、短期間のうちにその肩書を失ったとみられる女性は、ウォジスキ以外にもう一人いる。

女性主導のマッチングアプリ「Bumble(バンブル)」を運営する米バンブルの共同創業者のホイットニー・ウォルフ・ハードCEO(32)もまた、今年2月に同社が上場を果たしたことでビリオネアになった後、最近の株価の下落によって資産を大幅に減らした。

英紙フィナンシャル・タイムズの分析によると、株式市場が好調だったことを背景に、今年はIPOが急増したものの、10億ドル以上を調達した企業のおよそ半数の株価はその後、公開価格を下回っている。

編集=木内涼子

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