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2021.12.02

ジャック・ドーシーのスクエアがBlockに社名変更、暗号通貨に注力

ジャック・ドーシー(Joe Raedle/Getty Images)

ジャック・ドーシーがCEOを務める決済サービス企業スクエアは12月1日、社名を「ブロック(Block)」に改めると発表した。ブロックという名前は、ビットコインなどの暗号通貨の基盤であるブロックチェーン技術を連想させるもので、11月30日にツイッターのCEOを辞任したばかりのドーシーの動きに、さらなる注目が集まった。

同社の株式は今後も「SQ」のティッカーシンボルで取引され、デジタル決済プラットフォームであるスクエアのブランド名も維持される。

ドーシーは、ビットコインや暗号通貨の最も有力な支援者の一人として知られ、今回の社名変更は、彼がこの分野への注力を継続することを示している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はブロックが2億2000万ドル(約250億円)相当のビットコインを保有していると伝えている。

スクエアは、これまでモバイル送金サービスのCash Appや音楽配信サービスのTIDAL、ビットコインに特化した開発者向けプラットフォームのTBD54566975などを運営してきたが、これらの事業は社名変更後もそのまま継続する。ビットコインの推進を目的としたプロジェクトの「スクエア・クリプト(Square Crypto)」は「スパイラル(Spiral)」に名称を変更する。

スクエアは、社名変更により自社の最も有名なプロダクトから距離を置くシリコンバレー企業の最新の事例となった。フェイスブックは、10月に仮想空間メタバースへの注力を反映して社名をメタ(Meta)に変更した。2015年には、グーグルが事業内容の拡大を反映して社名をアルファベットに変更していた。

ドーシーは6月にマイアミで開催されたBitcoin 2021カンファレンスで、ビットコインが彼にとって「すべてを変える」ものだと述べた。「もし自分がスクエアやツイッターにいなかったら、ビットコインに取り組んでいただろう」と彼は語っていた。

編集=上田裕資

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