経済・社会

2021.12.02 07:30

深刻な食糧不足が迫るアフガニスタン 少女たちを売る家庭も


女の子が児童労働者となるケースもある。子どもの支援団体セーブ・ザ・チルドレンがこの件に関して調査したところ、アフガニスタンやその他複数の国では児童労働や児童婚、経済難により子どもたちが学校に戻らないことが示唆されている。

この状況は、新型コロナウイルス感染症の流行により悪化しただけだ。現在の危機は状況を悪化させるのみだろう。さらに、中等教育を受ける少女たちはタリバンが政権を掌握して以降、学校に戻ることを許されていない。

アフガニスタンに近づく飢饉問題には緊急の対応が必要だ。しかし、国連制裁や一方的制裁措置が実施されていることを考えると、この状況が変わるとは考えにくい。

米財務省は8月、人道的支援の提供のため一部の関係組織がタリバンと取引を行うことを許可する一般認可を出した。しかし制裁措置が実施されていることで、多くの資金供給者の間ではためらいと混乱が続いている。

各国政府と国際機関は協力し、アフガニスタンで高まるばかりの人為的危機に対処しなければならない。このままアフガニスタンの人を飢えさせることはできないし、アフガニスタンの少女らを犠牲にすることはできない。

翻訳・編集=出田静

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