Forbes BrandVoice!! とは BrandVoiceは、企業や団体のコンテンツマーケティングを行うForbes JAPANの企画広告です。

2021.12.02 16:00

ビジネスには「スキルとしてのごきげん」が必要━━三浦瑠麗が語る人を動かすコミュニケーションの奥義

国際政治学者の三浦瑠麗

国際政治学者の三浦瑠麗

「日本人は折衝が下手だ。外交でも、ビジネスでも損ばかりしている」。

そんな言葉を耳にするが、我々に足りないのは小手先のコミュニケーション術ではなく、ビジネスにおいて最重要でありながら見落とされている「ごきげんな態度」ではないか。まずはこれをスキルとして標準装備するべきなのだ。

なぜなら、緊張や不安が伝播するように、あなたの幸せな気持ちや態度は一瞬で相手に伝わるからだ。集団での生活において「ごきげん」は必須であり、笑顔で相手のコートをかけてあげるといった些細な振る舞いが初対面や一触即発の場面においても驚くほど効力を発揮する。

本記事では、12月下旬に公開される「ごきげん」についてとことん掘り下げるトークセッション番組「むらぐみBUSINESS GOKIGEN WORLD -ビジネスにはごきげんが必要だ。-」に出演する国際政治学者の三浦瑠麗に、ごきげんな態度で相手に向き合うメリットやその方法論について聞いた。



━━今回の取材のテーマは「ごきげん」で自分を武装する、というものです。

三浦瑠麗(以下、三浦):ビジネスの現場で「ごきげん」はマストですからね。欧米の人なんかは特にそうですが、「ごきげん」でいるということは、集団生活の中における一種の防衛手段なのだと思います。

━━「ごきげん」は「防衛手段」と言われるほど大事なものなのですね。

三浦:はい。人間は昔から集団で生き永らえてきたので、相手がハッピーで自分もハッピー、「We are OKね」という状況でなければ安全じゃなかったんですよ。

承認されている、ということが生き抜く上の必須条件でした。 だから、今もこれほどまでに私たちはお互いに気を遣うんです。でも、気遣いばかりしていて気分が沈んでしまうようなやり方は違うんです。 スキルとしてごきげんを身につけ、周囲に向けるとごきげんが連鎖し、「ああ、自分は承認されている」と感じられて人間関係がどんどんスムーズになるんですよ。 

━━ここで語っている「ごきげん」は「嬉しいことがたくさん起こっていつも楽しい」 や「ポジティブ思考になる」「ヘラヘラしていればいい」というものではなく、 スキルであり、ジャングルで生き残るために必要なナイフのようなものでしょうか?

三浦:まさに! その通りです。

「人を動かすリーダーシップ」にも「ごきげん」は必要


━━「ごきげん」のスキルを持っている人は何が違うのでしょうか?

三浦:「あ、今、俺が言ったこと滑ったかな」とか、「この人は私のことを好きじゃないのかな」とか、そういうのを敏感に察せる人ほど、実はごきげん能力が高い。すごく人を観察しているし、じつは場を読めているものです。そうした敏感さゆえに、他人にマイナスなことを言われたりすると大きな精神的影響を受ける傾向にあるのに、なおかつ自分の中でそれを引きずらないスキルを持っている人はごきげん能力が高いと言えるでしょう。

━━日本人と比べると、欧米人の方が、他人に優しく接するのがうまいというか、そういう振る舞い方に慣れていますよね。

三浦:日本でいう自己主張の強い人って、周りのことなどおかまいなしに、自分の意見をズバズバ言うイメージじゃないですか。主張の強い人が少ないからこそ、強く言えばとりあえず目立ててしまうという構造がある。でも、日本で支持されるのは人格者のほう。

アメリカでリーダーシップを振るう人って、自己主張は強いけど、じつは対人スキルがとても高い場合がほとんど。周りの空気を読み、導き、協調することもできるということ。つまり相手をどれだけ動かせるかというのが、力の源泉みたいなところがあって。

━━どうすれば相手が動いてくれるか、みたいなところですか?

三浦:はい。例えば、アメリカでコーヒーショップに行ったとしましょう。日本だったら仏頂面でオーダーして店員と目も合わさなくとも、ちゃんとしたものが順番に出てくる。でも、アメリカでは仏頂面のデメリットや、感じのいい人へのえこひいきなんかもありうるのです。感じのいい笑顔でしゃべりかけてくるお客さんに対しては誰よりも早く、ちゃんと頼んだ通りのものが出てくる。ソイミルクのラテとか細かいオーダーもね。ところが、不愛想なお客さんに対しては、向こうもそれなりの応対しかしない。違う飲み物が出てきて、お客さんが「ソイって言ったじゃない!」なんて文句を付けようものなら、店員の方が逆に怒ってしまったり。

なので、異文化と接するときほど「ごきげん」が必要だというむらぐみさんの考えは、本当にそのとおりだと思います。日本の中でもそういうスキルをもうちょっと身につけた方がいいですよね。

━━本当に自分を守る手段なんですね。

三浦:欧米において、人に対する好意の価値って、非常に高いんですよ。まずは笑顔。そして、小さなことでいいので何かをやってあげること。これはいい手土産を持って行くとか、そういう気張ったおもてなしではないんです。相手のコートをさりげなく笑顔でかけてあげるとか、そういう、ちっちゃなこと。このちっちゃなハッピーのおすそ分けがものすごく大事なのです。「利他」はすなわち「自分の利益」でもある、みたいなね。
 
━━むらぐみの「BUSINESS GOKIGEN WORLD」のコンセプトについていかがですか?

三浦:いやあ、むらぐみさん素晴らしい。だって、ビジネスはもう、ごきげんがマストでしょう。私のためにこのテーマにしてくれたのかと思っちゃった(笑)



「ごきげん」はコミュニケーションの基礎であり奥義。12月下旬のトークセッション番組「むらぐみBUSINESS GOKIGEN WORLD -ビジネスにはごきげんが必要だ。-」ではアナウンサーの宇賀なつみさんと「外交とごきげん」というテーマで三浦さんの実体験も交えて、ごきげんの正体を探っていく。ぜひご覧いただきたい。

むらぐみ × Forbes JAPAN 「BUSINESS GOKIGEN WORLD-ビジネスにはごきげんが必要だ。-」はこちら
https://forbesjapan.com/feat/muragumi/

Promoted by むらぐみ / edit by BrandVoice Studio / photographs by 平岩 享