女性に安心なマッチングを提供
ウォルフ・ハードは、2014年に共同創業したマッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」の要職を退いた後、バンブルを立ち上げたことで知られる。共同創業者の肩書を奪われ、セクハラや差別的な扱いを受けたとして、同社を提訴。上司であり、恋人だった当時のティンダーCEOから、脅迫や誹謗中傷する内容のメッセージなどを受け取っていたことも明らかにした。
ティンダーは提訴されるとすぐに、秘密裏にウォルフ・ハードに和解を申し出た。そして、ウォルフ・ハードはその後、女性にとってより安全なマッチングアプリを提供することを目指し、ロンドンを拠点に活動するロシア人富豪で、マッチングアプリ「Badoo(バドゥー)」を運営していたアンドレイ・アンドリーブとバンブルを創業した。
だが、2019年7月には、ロンドンのバドゥーとバンブルのオフィスで働いていた元従業員から、両社が性差別的で、女性にとって有害な職場であるとの非難の声があがっていることがフォーブスの調査で判明。
アンドリーブは批判の内容の一部を否定したが、自ら調査を開始し、その約4カ月後にはブラックストーンが、バドゥーとバンブルを運営するマジックラボ(MagicLab)の株式の過半数を取得した(評価額は30億ドルとされた)。アンドリーブはこのとき、保有していたマジックラボ株を売却、CEOを辞任している。