グーグルの元エンジニアのレベッカ・リバース、ソフィー・ウォルドマン、ポール・デュークの3人は、グーグルが合衆国移民・関税執行局(ICE)と実施したプロジェクトに、数カ月にわたって公然と抗議した後、2019年11月に解雇されていた。同時期に解雇された4人目の従業員、ローレンス・バーランドは、すでにグーグルと和解し、この訴訟には参加していない。
4人はサンクスギビングの直前に解雇されたため、「サンクスギビング・フォー」と呼ばれるようになった。グーグルは彼らを解雇した理由を「セキュリティ・ポリシーに対する明確かつ反復的な違反」と「他の従業員の資料や仕事を組織的に調査したこと」としていたが、従業員はこの主張に異議を唱えている。
グーグルでは、数百名に及ぶ社員たちが、雇用や多様性、軍事プロジェクトへの参加など、さまざまな問題に対する会社の姿勢について異議を唱えている。また、アップルやフェイスブック、ネットフリックスなどでも、同様の動きが起きている。
3人の元グーグル社員は、名誉毀損、契約違反、公益に反する解雇を理由に会社を訴えたが、今回の訴訟では特に、元社員のレベッカ・リバースが受けた被害を問題にしている。訴状によると、グーグルの2人の幹部らは、メディアを通じて、リバースに関する虚偽の情報を発信して彼女の評判を落とし、再就職に不利益をもたらしたという。
グーグルはこの件についてのコメント要請にすぐには応じなかった。
グーグルの従業員の中には、サンクスギビング・フォーの解雇は、社内の組合の立ち上げを阻止するためだったと指摘する者もいたが、今年1月には約400人の社員が労働組合を結成したことを発表した。「アルファベット労働組合(AWU)」と名付けられたこの組合は、現在800人以上のメンバーを擁している。