アグラワルは、マイクロソフトやAT&T、ヤフーを経て2011年にツイッターに入社した。彼は、2017年10月から同社のCTOを務め、マシンラーニングなどの技術戦略を担当していた。
ドーシーは、社内向けのEメールで、アグラワルが 「この会社を好転させるのに役立ったすべての重要な決定の背後にいた」ことから、彼を選んだと述べた。スタンフォード大学でコンピュータサイエンスの博士号を取得したアグラワルは、2016年と2017年の利用者数の増加に貢献し、「Distinguished Engineer」と呼ばれる賞の第1回の受賞者に選ばれていた。
アグラワルは、社員に宛てたメールで「世界が今、私たちを見ている」と述べ、「人々の会話の未来を再構築する」という会社のミッションに向けて、「信じがたいほどの意欲を感じている」と付け加えた。
ツイッターの新CEOに就任したアグラワルは、今年の年間収益を2倍にし、2023年末までに収益化可能なデイリーアクティブユーザー数を3億1500万人にするという、野心的目標を達成する責任を担っているとCNBCは報じた。
ドーシーは、退任を発表した全社向けメールの中で、「取締役会は、あらゆる選択肢を検討する厳格なプロセスを経て、満場一致でパラグを任命した」と述べ、以前からアグラワルが彼の後任にふさわしいと考えていたと述べた。
ニュースサイトRecodeによると、ツイッターはここ数年、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーのエンゲージメントの促進の両方で苦戦していた。ツイッターは、2019年4月で月間アクティブユーザー数の報告をやめたが、その時点の数字は約3億人で、横ばい状態だった。一方で、その当時のフェイスブックの月間ユーザー数は約25億人だった。
ブルームバーグによると、ツイッターの株主の「アクティビスト投資家」のエリオット・マネジメントは、2020年にドーシーを、会社の成長の遅れを理由に追放しようとしていた。
さらに、ツイッターの経営陣も、その当時ツイッターとスクエアのCEOを兼任していたドーシーをフルタイムのCEOにすることで、ウォール街でのツイッターの好感度と価値を高めることができると考えていたと、ブルームバーグは報じている。
ツイッターは今年の第3四半期に、アップルのiPhoneのプライバシー変更の逆風を浴びたにもかかわらず、アナリストの期待に応えるユーザー数の増加と収益を報告していた。