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2021.11.28 08:00

ギグワーカー特化型の「電動自転車のサブスク」Zoomoが急拡大中

(c)Zoomo

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電動自転車のサブスクリプションサービスを手がけるオーストラリアのZoomoは、欧州市場での事業拡大に向けて、6000万ドル(約69億円)を調達した。

Zoomoは、フードデリバリーの配達員向けにメンテナンス費用込みの月額制で、電動自転車を提供している。ドイツではここ最近、SoundCloudの創業者らが立ち上げた、一般消費者向けのEバイクのサブスクリプションの「ダンス(Dance)」が話題だが、Zoomoのビジネスモデルは、ギグワーカー向けに特化したB2Bモデルだ。

すでにウーバーイーツとドアダッシュと提携を結んだZoomoは、今年5月に1200万ドルを調達したことをアナウンスしていた。

今回のシリーズBは、デット(借り入れ)とエクイティの組み合わせで、アトラシアンの共同創業者のマイク・キャノン・ブルックスらの投資会社がエクイティ調達をリードした。さらに、イスラエルのViola Groupがデットで参加した。

Zoomo は、欧州市場での事業拡大を目指しており、特に英国に注力している。同社は、今年8月に英国のフードデリバリーDijaを買収してイギリスに進出した米国のGoPuff(ゴーパフ)とも提携を結び、配達員らに電動自転車を提供している。

Zoomoは、スペイン、フランス、ドイツでもサービスを開始し、欧州での足場を築いており、米国でもさらなる事業拡大を目指している。

「世界中の国々がゼロ・エミッションの実現への取り組みを進める中で、自動車の電動化は、解決策の一部でしかない。そこで力を発揮するのが、より効率的でサステナブルなツールである電動自転車だ」と、ZoomoのCEOのMina Nadaは述べている。

シドニー大学を卒業後、英国のフードデリバリーの「デリバル―」や中国の自転車シェア企業Mobike の幹部を務めたNadaは、2017年にZoomoを共同創業した。「デリバリー企業は、フリートの構成の再検討を進めており、コスト効率と環境への配慮を両立させる上で、電動自転車は有望なツールだ」と、彼は述べている。

ここ数年、電動自転車の人気は急上昇しており、調査企業デロイトは2020年から2023年の間に約1億3000万台の電動自転車が販売されると予測している。

「脱炭素社会を実現するためには、移動手段を変える必要がある。オーストラリアの優れたスタートアップであるZoomoは、世界規模でデリバリーのグリーン化に取り組んでいる」と、アトラシアンの共同創業者のキャノン・ブルックスは述べた。

編集=上田裕資

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