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2021.11.27

エアビー物件、予約前にWi-Fi速度確認が可能に

Getty Images

民泊仲介大手の米エアビーアンドビーは今月、新型コロナウイルスの流行に伴う遠隔勤務のトレンド継続を見込んだ一連の新機能を発表した。

エアビーアンドビーで今年行われた予約のうち、1週間以上の宿泊は半分近くに当たる45%で、2年前の38%から増加した。長期滞在のトレンドは衰える傾向を見せておらず、今年7月~9月の予約のなんと20%は1カ月以上の滞在だった。

新型コロナウイルスの流行中、民泊利用者は生活を自宅に置いていくのではなく、持ち運ぶようになった。世界のエアビーアンドビー利用者による検索が多かった条件には、ペット宿泊可やWi-Fi、キッチンなどがある。

ブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)によると、エアビーアンドビーのWi-Fi検索フィルターは今年、2億8800万回以上使用された。「エアビーアンドビー物件から働く人が増えているため、良いWi-Fiは真に必要とされている。私たちはこれが重要なことを認識している」

エアビーアンドビーはこのたび、利用者が予約前に宿泊施設のWi-Fi速度を確認できるようにする「確認済みWi-Fi」と呼ばれる新機能を導入した。ホストはこれまで、物件の情報にWi-Fi速度を手入力できたが、統一された測定システムはなかった。

同社は7月、アプリにホストが通信のダウンロード速度をテストできる新機能を追加していた。物件情報に今後追加されるWi-Fi速度は、アプリの速度テストで計測されたものとなる。

旅行と生活、労働の間の線引きが曖昧になる中、エアビーアンドビーは5月、「柔軟な検索」と呼ばれる新機能を導入した。これは旅の日程や目的地が定まっておらず、提案を受け付けている人に向けたものだ。チェスキーは「いつどこに旅をするのかが柔軟に決められる人にとって、全く新たな検索方法になる」と述べている。

この機能は過去6カ月で5億1700万回以上使用された。この人気を受け、同社は機能名を「さらに柔軟な検索」に変え、予約期間の枠を6カ月から1年に延長する。

航空会社やホテルは今もコロナ禍からの復興を模索しているが、エアビーアンドビーの業績は既にコロナ前の水準を超えた。米国では9月末の時点で、感謝祭の祝日がある11月第4週の予約が2019年同期比で40%以上増えていた。

さらに、米国が今月8日、新型コロナウイルスワクチンの接種を完了した外国人を対象に、入国禁止措置を撤廃したことからも、繰り延べ需要が生じている。バイデン政権が入国解禁を発表した翌週、エアビーアンドビーでは国外のゲストによる11月8日以降の予約数が44%増えた。

編集=遠藤宗生

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