エアビーアンドビーで今年行われた予約のうち、1週間以上の宿泊は半分近くに当たる45%で、2年前の38%から増加した。長期滞在のトレンドは衰える傾向を見せておらず、今年7月~9月の予約のなんと20%は1カ月以上の滞在だった。
新型コロナウイルスの流行中、民泊利用者は生活を自宅に置いていくのではなく、持ち運ぶようになった。世界のエアビーアンドビー利用者による検索が多かった条件には、ペット宿泊可やWi-Fi、キッチンなどがある。
ブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)によると、エアビーアンドビーのWi-Fi検索フィルターは今年、2億8800万回以上使用された。「エアビーアンドビー物件から働く人が増えているため、良いWi-Fiは真に必要とされている。私たちはこれが重要なことを認識している」
エアビーアンドビーはこのたび、利用者が予約前に宿泊施設のWi-Fi速度を確認できるようにする「確認済みWi-Fi」と呼ばれる新機能を導入した。ホストはこれまで、物件の情報にWi-Fi速度を手入力できたが、統一された測定システムはなかった。
同社は7月、アプリにホストが通信のダウンロード速度をテストできる新機能を追加していた。物件情報に今後追加されるWi-Fi速度は、アプリの速度テストで計測されたものとなる。
旅行と生活、労働の間の線引きが曖昧になる中、エアビーアンドビーは5月、「柔軟な検索」と呼ばれる新機能を導入した。これは旅の日程や目的地が定まっておらず、提案を受け付けている人に向けたものだ。チェスキーは「いつどこに旅をするのかが柔軟に決められる人にとって、全く新たな検索方法になる」と述べている。
この機能は過去6カ月で5億1700万回以上使用された。この人気を受け、同社は機能名を「さらに柔軟な検索」に変え、予約期間の枠を6カ月から1年に延長する。
航空会社やホテルは今もコロナ禍からの復興を模索しているが、エアビーアンドビーの業績は既にコロナ前の水準を超えた。米国では9月末の時点で、感謝祭の祝日がある11月第4週の予約が2019年同期比で40%以上増えていた。
さらに、米国が今月8日、新型コロナウイルスワクチンの接種を完了した外国人を対象に、入国禁止措置を撤廃したことからも、繰り延べ需要が生じている。バイデン政権が入国解禁を発表した翌週、エアビーアンドビーでは国外のゲストによる11月8日以降の予約数が44%増えた。