30U30

2021.12.03 08:30

U30に聞く30のこと。 テロ・紛争のない世界のために、永井陽右がいま取り組むこと

アクセプト・インターナショナル代表理事 永井陽右


15. コロナ禍で変わったことは?
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いろいろありますが、飛行機移動が多いので各地での自主隔離などが非常に辛いところです。仕事にならないというか

16. 自分の性格を一言で表すと?

サイコパスと言われることがありますね(笑)
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17. 毎日必ず行うルーティーンは?

特にないですが朝風呂とか?

18. いつも鞄に入っているものは?

基本的に大荷物です。肩こり腰痛用に湿布がいつも入っていたりします

19. 座右の銘は?

特にないです

20. 1日予定のない日、何をしたい?

猫とゴロゴロしていたいですね……

21. 疲れた時、どうやって回復する?

回復の仕方がよくわからなくていつも疲れています(笑)

22. 注目しているニュースは?

仕事関係ですが、やはり所謂テロ組織の動向はいつもウォッチしています。私は特にソマリアの組織に詳しいのですが、バイネームで近況や同行を追っています。それこそ仕事柄、現地のインテリジェンス機関などとのミーティングも多いです

23. 注目しているU30は?

特にいないのですが、NBAのトロント・ラプターズにいる渡邊雄太選手は毎度崖っぷちから這い上がる炎の男で、感動しますし応援しています

24. 故人も含め、会ってみたい人は?

条約関連でオバマやグテーレスなどに早く会いにいきたいところですが、去年殺害されてしまった中村哲さんにもお会いしたかったです。亡くなってしまったことは残念ですが、あのような生き方だからこそ成しえることがあると私は思います

25. 世界中で一番印象に残っている場所は?

仕事場は印象に残っている場所ばかりですが、別の視座からは太平洋に浮かぶ島国ツバルは忘れられません。本当に小さな島なのですが、なんとも平和な場所でした

26. 日本の好きなところは?

いろいろありますが、何よりも安全なところです。自爆テロにも、爆発にも、迫撃砲にも、直接的な脅迫にも怯えなくていいというのは本当に素晴らしいことです。あとご飯のコスパも最高だと思います。
海外で多国籍の人々と仕事をしていると、やはり日本人であるというアイデンティティが強くなったりします。武士道というか、日本人として大切なことを胸に秘めて紛争地で仕事をしています。

27. 日本の残念なところは?

私刑や村八分みたいなことが起こりやすい点はあるかと思います。仕事で危険地に行くことへのリアクションも、他の国々と比べるとなかなかシビアです

28. 今年挑戦したいこと

今年はもう1カ月くらいしかないですが、「テロや武力紛争に関わる若者の権利宣言」をベースとして、国際条約の制定という途方もなく大きな野望に向けて動き出しているので、ソマリアやイエメンといった紛争地の現場での取り組みも継続しつつ、これからはニューヨークやジュネーブといった国際社会の中心地でも戦っていこうと思います

29. U30世代にいま伝えたいこと

SDGsが流行っているからこそ、やるべきことは何かという視点が大切です。そこからしかアプローチできない場所や対象者がいるわけです。もし社会・世界を良くしたいと思うのであれば、若い人こそその視点から思考を立ち上げていただきたい。何ができるか、ではなく、何をすべきか

30. 3年後のビジョン

3年後というか10年後ですが、テロ組織を含む武装組織にいる・いた若者たちも、変わらず世界を良くする鍵である若者だと認識され、若者として生き直すことができるようにしていく国際合意および包括的な取り組みが実現されているように、やるべきことに邁進していく次第です


永井陽右◎1991年、神奈川県生まれ。NPO法人アクセプト・インターナショナル代表理事。国連人間居住計画 暴力的過激主義対策メンター、国連人間居住計画 若者に関する専門家会議(EGM)メンバー、国連移民と暴力的過激主義対策作業部会(MPCVE TWG)メンバー。テロと紛争の解決をミッションに、主にソマリアやイエメンといった紛争地にて、いわゆるテロ組織の投降兵や逮捕者、ギャングなどの脱過激化・社会復帰支援や過激化防止を実施。また、テロ組織との交渉および投降の促進、国連機関や現地政府の政策立案やレビューなどにも従事。London School of Economics and Political Science紛争研究修士。国内外で受賞・選出多数。著書に『共感という病』(かんき出版)、『僕らはソマリアギャングと夢を語る:「テロリストではない未来」をつくる挑戦』(英治出版)、『ぼくは13歳、任務は自爆テロ。:テロと戦争をなくすために必要なこと』(合同出版)、『共感という病』(かんき出版)など。

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