30U30

2021.12.03 08:30

U30に聞く30のこと。 テロ・紛争のない世界のために、永井陽右がいま取り組むこと

アクセプト・インターナショナル代表理事 永井陽右

アクセプト・インターナショナル代表理事 永井陽右

「未来の当たり前をつくるのは、いつだって若い力なのだ」。そんなコンセプトのもと、2018年から展開している「30 UNDER 30 JAPAN」も今年で4年目を迎えた。

今年も13歳のオリンピアンから世界的ベストセラー作家まで、日本発の次世代を担う30歳未満のイノベーターを選出し、その活動に光を当てた。

一方で、過去に「30 UNDER 30」に選ばれたメンバーたちにも注目したい。3年前の受賞者に30の質問をする連載「30 Questions」では、幼い頃の話にその素顔を垣間見たり、3年の振り返りに未来を想像したり。短い回答にも、様々なインスピレーションが隠れているはずだ。

第7回に登場するのは「テロを止める、紛争を解決する」をミッションに、ギャングやテロリストの脱過激化、社会復帰支援を行うNPO法人「アクセプト・インターナショナル」代表理事の永井陽右だ。その座右の銘や3年間での変化とは?


1. 最近見た映画、感動したのは?

どうも忙しくて最近は映画を見てないですね……

2. 思い出の味は?

なんでしょう、二郎とか? 大学1年くらいからずっと二郎系のラーメンを食べています。あとお菓子が好きで、毎日シュークリームやポテチを食べてます。全く思い出の味とかではないですけど(笑)

3. ここ1年で最も刺激的だった体験は?

刺激的とは違うかもしれませんが、アクセプト・インターナショナルが設立10周年を迎えた去る9月26日に「テロや武力紛争に関わる若者の権利宣言」なるものを発表したのですが、その時はやってやるぞとさすがに武者震いしました

4. 小さい頃興味があったものは?

バスケをやっていたのでバスケですかね。NBAも見ていましたし、いまでも大好きです

5. 小さい頃の将来の夢は?

聞かれた時は「NBA選手になるぞ」と言っていた気がしますが、明確なものはなかったです

6. 学生時代、勉強で苦労したことは?

荒れていたこともあり、勉強は本当に全くと言っていいほどしていませんでした。なので大学に行くと決めた浪人時代に猛勉強したのですが、元々偏差値38とかだったので結構大変でした

7. 出身地は?

神奈川県海老名市です。海老名のなかでもさらに田舎の方なので田んぼと林ばかりです

8. いま自分が10代だったらやっておきたいこと

政治とか経済とか、もう少し社会の仕組みを勉強しておきたかったなと思いますね

9. いまの仕事をしていなかったら、いま何をしていると思う?

好きなことを存分にしていいなら、パプアニューギニアとかに行って新種の動植物の発見をしてみたいです。いまでも毎年多くの新種が発見されているので、地球というのはわからないことばかりなんだなあとわくわくします

10. ご自身の仕事、活動を行う中で一番好きなプロセスや時間は?

しんどいことばっかりなんですが、しいて言うならソマリアやイエメンの現場にて、刑務所などの出先から拠点に戻ってきて防弾車から降り、防弾チョッキを脱いだ際に近くにいる人たちから「外出てたのか!お疲れな!」的な労いの言葉をいただく時はホッとしますね

11. 3年前から仕事面で最も変化したことは?

去年から所謂テロ組織と交渉して投降してもらうオペレーションを展開していて、本当にテロとの戦いの文字通りの最前線でしのぎを削っています

12. 3年前から私生活で最も変化したことは?

保護猫を引き取り猫と二人暮らしをしています。なかなか変わったやつなんですが、日本にいるときは毎日楽しいです

13. この3年で一番自分を褒めてあげたかった瞬間

瞬間というとパッと浮かびませんが、まだまだこれからです

14. この3年間で最も後悔したことは?

やはり受け入れた投降兵や逮捕者の死は後悔します。もう少しうまくできなかったのだろうかと。例えば今年2月には、テロ組織から投降してくれリハビリテーションを経て、政府軍の兵士になった人が戦闘で戦死してしまいました。今年は現地スタッフがテロ組織から直接脅迫を受けたり、自分を普段守ってくれている護衛4人が自爆テロで全員死亡したりもありました。言い出しっぺかつ代表の自分とはなんなのか、何をするべきか、日々そうしたことと向き合っています
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