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Photo by Chesnot/Getty Images

アマゾンのクラウド部門AWSのCEOを務めるアダム・セリプスキーは11月18日、ブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、同社が業界ごとのニーズに特化したサービスを計画中であることを明かし、通信やヘルスケア、自動車などの業界向けのソリューションの開発に着手したと述べた。

「自分たちが反乱軍であるかのように行動し続けることが重要だ」と、セリプスキーは述べている。「世界は大きく変化しており、当社はこれまでとは違う存在になる必要がある。過去に何をやったかは重要ではない」

セリプスキーがAWSのトップに就任する前に、同社のクラウド部門を率いていたアンディ・ジャシーは、顧客のためにサービスをカスタマイズすることを避けていた。

セリプスキーの今回の発言は、同社が戦略を再考していることを意味し、同社がこの分野の反乱軍であるグーグルクラウドに主要な案件を奪われることを懸念している可能性を示唆している。アマゾンは、グーグルクラウドのやり方を学ぼうとしている模様だ。

グーグルクラウドは、AWSやマイクロソフトのAzureの後塵を拝しているものの、2018年にCEOに就任した元オラクル幹部のトーマス・クリアンの指揮下でかなりの市場シェアを獲得した。グーグルクラウドは、ゴールドマン・サックスやホームデポ、ターゲット、MLBなどの企業顧客を獲得している。

その結果、2021年第3四半期のグーグルクラウドの売上高は、前年同期比45%増の約50億ドルに成長した。これに対し、アマゾンのAWSの売上高は約161億ドルで、前年同期比39%の増加だった。

しかし、AWSが約49億ドルの黒字を生んだのに対して、グーグルクラウドは依然として赤字で、6億4400万ドルの営業損失を計上した。フォーブスは今年2月の記事で、グーグルクラウドの2020年通年の収支が、56億1000万ドル(約5900億円)の赤字だったことを指摘していた。

グーグルクラウドは、顧客と密接に協力し、同社のリソースを利用してカスタムソフトウェアを構築することで成長を図ってきた。例えば、ホームデポとの取り組みでは、彼らのニーズに合致するクラウドアプリを開発し、カーブサイドピックアップ(店舗の駐車場で注文した商品を受け取るサービス)の普及を後押しした。

グーグルはまた、Google Workspaceをはじめとする他の同社の製品にクラウドサービスをバンドルすることで、大手顧客を取り込んできた。

AWSのセリプスキーは、今回のインタビューで、同社が今後より多くのアプリケーションをクラウド上に構築する可能性を示唆した。「それは、マーケティング向けのものになるかもしれないし、ヒューマンリソース向けのものになるかもしれない」と、彼は語った。

編集=上田裕資

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