これまで提供してきた「Qrio Lock」は、玄関にデバイスを取り付ければ、スマホのアプリ経由で解錠ができ「物理的な鍵を持ち歩かなくてもいい」というのが売りだった。また、閉まると同時に施錠されるオートロック機能も搭載されていた。
しかし、オートロック機能はスマホでオン/オフを選択できる便利な機能ではあるが、「うっかりスマホを持たずに出てしまったとき、締め出されるのが怖くて、機能をオンにしづらい」との声が挙がっていたという。
そこで新製品では、締め出しの不安を解消すべく、暗証番号やカードキーでも解錠できるようにアップデートした。
今回発表されたのは、「Qrio Pad」、「Qrio Card」、「Qrio Key S」の3つ。
Qrio Padは、Qrio Lockとあわせて玄関の外に設置するもので、暗証番号の入力やQrio Cardによる解錠を可能にするもの。これで、ゴミ出しなどちょっとした外出時に、スマホを持ち出す必要がない。
左からQrio Lockと新製品のQrio Pad(提供=Qrio)
Qrio Key Sは、すでに展開している「Qrio Key」をアップデートしたものだ。Qrio Keyは、車のキーのようにボタンでドアを開けられるものだが、新製品では、バッグやポケットに入れておき、扉の前で立ち止まればそれを検知してドアが開くとハンズフリー機能が搭載された。
カードとキーはいずれも、なくしてしまった場合、スマホから鍵機能を無効化することができる。
2022年2月からは、マンションなどの管理会社やオーナーに向けたサービス「Qrio Roomon」も開始する。
内見、引っ越し時の鍵の受け渡し、紛失の対応は、管理会社にとって負担がかかる業務。Qrio Roomonでは、各部屋にQrio Lockの取り付けをしたその日から鍵をクラウド上で管理するため、物理鍵の受け渡しをする必要がなくなる。
管理会社にとっては、入居者や内見業者が使う大量の鍵を一元管理できるほか、オーナーにとっても、「スマートロック付き」として売り出せば、物件価値の向上や空き部屋対策にもつながる。