ペンシルバニア大学ウォートン校のデイビッド・シュー教授は、「他の著名なテクノロジー企業が複数の経済的勝者を生み出したのは事実だが、テスラと似たような動きがアップルでも起きた」と述べている。スティーブ・ジョブズが保有するアップルの株式は、2011年に彼が亡くなった時点で推定20億ドルとされたが、スティーブ・ウォズニアックの資産は推定1億ドルだった。また、あまり知られていないアップルの第3の共同創業者であるロナルド・ウェインは、CNBCの報道によると、創業から12日後に、彼に与えられた10%の株式をわずか800ドルで売って会社を離れていた。
シュー教授は、マスクが手にした巨額のリターンは、彼の初期の危険な賭けが大きな成果を上げた結果だと述べている。
「マスクがテスラのシリーズAで投資したときも、その後のかなりの期間も、同社の大胆なビジョンには、多くの不確実性があった。テスラは今でも多少は、その頃と同じリスクを抱えていると話す人もいる」と、シュー教授は指摘した。
2009年の和解案に含まれていた「誹謗中傷禁止」の条項を理由に、エバーハードは最近のマスクについての見解を詳しく述べようとしない。対照的に、マスクはそんなことはお構いなしに、エバーハードについて「これまでに一緒に仕事をした中で、文字通り最悪の人間だ」と、2020年1月のポッドキャスト「Third Row Tesla」のインタビューで話していた。
それでも、テスラの初代CEOのエバーハードは、自分がさほど不幸だとは思わない話す。
「化石燃料からの脱却は非常に重要な課題であり、テスラはその大きな原動力となっている。マスクに対する意見がどうであれ、私たちが始めた電気自動車の革命を目の当たりにして、とても嬉しく思うし、その革命が勝利するところを見たいと思っている」と、エバーハードは語った。