魅了する:関心を獲得したら、今度は、それを維持することに主眼を移す必要がある。いったん関心が失われてしまうと、取り戻すのはおそろしく難しい。
聞き手の意欲をそぐ最大の脅威は、気が散ってしまうことだ。以下のテクニックを駆使することで、オンライン・プレゼンテーションにぴったりついてきてもらうことができる。
・注目すべき理由をつくる。例えば、コンテストやゲームを、プレゼンテーション全体に散りばめよう。サプライズが肝心だ! なぞなぞ、笑える動画、パズルなど、興味を引き、集中しようと思えるものなら何でもいい。
・単調な流れを切って、要素を挿入しよう。色の点滅、パワフルなGIFアニメーション、ちょっとした音楽は、眼や耳や脳を刺激し、集中し直すよう促す。
・見ていて楽しいプレゼンテーションにしよう。言葉よりも、画像や動画を選ぼう。どうしても言葉を使わなくてはならない時は、最低でも36ポイントのフォントにして、小さな画面でも読めるようにしよう。
記憶に残る:ログオフしたとたんに忘れられてしまうプレゼンテーションは無意味だ。聞き手の心と脳裏に刻まれるプレゼンテーションにするために、以下を心がけよう。
繰り返す。ドイツの心理学者エビングハウスは、忘却曲線に関する研究を行い、忘却を防ぐ有効な手段のひとつが反復であることを明らかにした。キーメッセージをプレゼンテーション全体で何度も提示し、それで締めくくろう。
ストーリーを語る。物語は、右脳と左脳の両方を刺激し、両半球のあいだにシナプスをつくりだす。その結果、記憶に残りやすくなる。ファクトや統計データ、ばらばらの言葉の代わりに、力強く興味深いストーリーを盛り込んで、聞き手が深い情動のレベルで入り込めるようにしよう。
こうしたコンセプトは、「完璧なセールスピッチ」の共通項だ。(オンラインミーティングの)スクリーン上の小さなピクセルの集まりになっても、同じことを実践しよう。
著者のウィリアム・アルーダは、基調講演者でライター。CareerBlast.TVの共同創業者でもある。リンクトインに掲載されているプロフィルの好感度と信頼性を測定する「LinkedIn Profile Type Indicator(LPTI。プロフィルタイプ指標)」の考案者でもある。