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台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

クネロンの創業者・アルバート・リュウ(劉峻誠) / (C)Kneron

カリフォルニア大学ロサンゼルス校で電気工学の学位を取得し、サムスンやクアルコムに勤務した経歴を持つ、アルバート・リュウ(劉峻誠)は、2015年にサンディエゴと台湾をを拠点とするAI(人工知能)関連のスタートアップの「クネロン(Kneron)」を設立した。

クネロンは、さまざまなユースケース向けの、エネルギー効率に優れたエッジAIチップを開発している。Nikkei Asiaは今年1月の記事で、評価額が5億ドルに達したクネロンを「台湾で最も価値が高いAIスタートアップ」として紹介した。

クネロンは、アリババやフォックスコン、クアルコム、セコイア・キャピタル、香港のビリオネアの李嘉誠のホライゾンズ・ベンチャーズなどの投資家から1億ドル以上を調達して、事業を拡大し、現在では台湾と中国のオフィスで210人の従業員を抱えている。

「AIこそがネクスト・ビッグ・シングになる」と、現在40歳のリュウは筆者のビデオインタビューで話した。

グランド・ビュー・リサーチによると、世界のAI市場は昨年620億ドルと評価され、2021年から2028年にかけて年複利成長率(CAGR)40%で拡大する見通しという。

クネロンのAIチップの売上は昨年1100万ドルに達し、今年は2500万ドルになる見通しという。同社は、フォックスコンのEV(電気自動車)製造プラットフォームに、AIセンサーを提供している。

クネロンは11月3日、フォックスコンが独自のEVを製造する上で役立つチップのラインを発表した。この取り組みで、同社は自動車を含む新たな市場に参入する計画だ。リュウには、テスラに戦いを挑む自動車メーカーを支援したいと述べており、この分野の受注を増やすことを望んでいる。クネロンは、日本の自動車メーカーとの取引も行っている。

クネロンはまた、7月に台湾政府の許可を得て、画像信号処理テクノロジーのVatics社を1000万ドルで買収し、今後のさらなる成長に向けた準備を行っている。

チップ不足を回避して成長を維持


世界的なチップ不足の中でも、クネロンは事業の拡大スピードを落としていない。リュウによると、彼は世界の2大ファウンドリーであるTSMCとサムスンに、クネロンのAI技術の優位性をアピールすることで、チップ不足を回避したという。「彼らは当社を次世代のスーパースターとして扱ってくれている」とリュウは話した。

調査企業カウンターポイントの台北のアナリストのブレイディ・ワンは、「大手ファウンドリは、継続的な発注を約束する顧客を優先する」と話した。リュウによると、クネロンは2022年第3四半期までのチップを確保しているという。

リュウは、現在もなお発注したチップの納品が遅れ気味で、同社が支払う金額が10%から20%上昇していると述べている。クネロンは、そのために自社のプロダクトの価格を引き上げ、取引先を主に大口の顧客に限定している。「TSMCと同様に、当社も取引先を絞り込んでいる」と、彼は話した。

編集=上田裕資

起業家AI

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