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キンバル・マスク(Michael Loccisano/Getty Images)

米電気自動車(EV)大手テスラの株価の急騰により、最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスクは今年、世界一の富豪になった。だが、そのテスラ株を保有することで資産を急増させているのは、イーロンだけではない。

弟のキンバル・マスクは、テスラの初期の投資家であり、2004年には同社の取締役に就任。フォーブスの推計では、その保有資産は少なく見積もっても、およそ7億ドル(約798億円)にのぼる。この大半が、所有するテスラ株によるものだ。

そのほかキンバルは、ファストフードチェーン、チポトレの取締役でもあり、同社株およそ200万ドル相当を保有。イーロンが創設した宇宙開発企業スペースXの取締役も務め、株も保有しているとみられる。

大学卒業後は兄と起業


母マイエと父エロールの次男キンバルは、南アフリカ生まれ。兄とともにカナダ・オンタリオ州にあるクイーンズ大学で学んだ(イーロンはペンシルベニア大学に編入し、学位を取得)。1995年に卒業すると、イーロンとともにソフトウェア会社のZip2を創設。1999年には、同社をコンピューター大手コンパックに売却した。

キンバルは、イーロンがその後に設立したオンライン金融サービス、X.comにも出資(同社はその後、ペイパルと合併)。兄が650万ドルを投資してテスラの筆頭株主となり、取締役会長に就任するとそれと同じ年に、同社の取締役となっている。

保有するテスラ株が、キンバルに多額の富をもたらしていることは明らかだ。同社が2010年に上場して以来、およそ2億3000万ドル(税引前)相当のテスラ株を売却している。

これにはイーロンがツイッターで、自身が持つテスラ株の10%を手放すべきかどうかについてツイッターでアンケートを実施した直後、テスラの株価が12%下落する直前に、大量に同社株を手放したことで手にした金額も含まれている。下落前の株価で計算すれば、キンバルの保有資産は7億5200万ドル相当と推定される。

身内のコネで富豪に?


キンバルが取締役の立場にあることには、縁故主義によるものとの批判が付いて回る。2018年には、年金基金の資産を運用するファンドマネージャーや、物言う株主たちはキンバルの退任を求めた。だが、今のところそうした試みは、失敗に終わっている。

編集=木内涼子

イーロン・マスクテスラ

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