アウディが最近出しているe-tronやe-tronスポーツバックのEV車両も、それらのセグメントの中でダントツNo.1のスタイリングを持っていると言える。しかし、正直なところ、このRSはさらに上の次元に到達している。外観を見るだけで、こんなに楽しめることはなかなかない。これは近代の工業デザインの絶品と呼べるだろう。EVだから、普通のガソリン車とは違って空気を通すグリルが必要がないので、ノーズの部分はソリッドなハニコームっぽいデザインに仕上がっている。ボンネットの中の部分は「えぐり」のあるスタイリングも優秀だと思う。
![前から見たetronGT](https://images.forbesjapan.com/media/article/44354/images/editor/d971f5a5712c354e0923b4c58e0cf8f1.jpg?w=840)
色気溢れる外観の絶賛を続けよう。ヨダレが出るほどのシルエットやリアのホイールアーチの膨らみ、巨大な21インチのホイールとボディの絶妙なプロポーションがEVのデザインのジャンルを完全にリードしている。そのボディ下の構造が鍵を握っている。
RSとベースグレードのe-tron GTは、ポルシェとの共同開発によって生まれた。つまり、あの革命的なEVスーパーカーであるポルシェ・タイカンと同様のプラットフォームやパワートレーンを採用している。だから、5ドアのRS がタイカンと同様に最も車高が低いEVになっているし、ホイールも空気抵抗を考慮して作られたデザインになっている。また軽量化のために、ドアミラーもルーフもカーボンファイバーになっている。なんか嫌な部分がない。ちょっと待った。この後、後部席については少しモノ申したいし、1799万円という価格は少し嫌かも(笑)。
![運転席の写真](https://images.forbesjapan.com/media/article/44354/images/editor/333ef19ed6d81dc1a7cffd32414a5010.jpg?w=840)
内装も、外観のデザインセンスと質感に負けず、素晴らしい。ステッチ入りの本革、カーボンファイバー、アルミ、アルカンタラがふんだんに使われている。RS仕様の特別なシートは座り心地が良いおかげで、自分に合った完璧なドライビング・ポジションがすぐ取れる。コックピットは全体的にスポーティな雰囲気を出しており、フルデジタルメーターとセンターコンソールの巨大なタッチスクリーンは品が良く、ちょうど良いサイズになっていることはありがたい。インフォテーンメントのメニューは操作しやすいし、グラフィックスは美しい。僕が凄く気に入ったのは、シートヒーター、エアコンなどの操作は全て画面上のボタンではなく、実在のスイッチを押すことだ。
![前部座席の写真](https://images.forbesjapan.com/media/article/44354/images/editor/be54df6604462562892089671a80805b.jpg?w=840)
![ディスプレイの写真](https://images.forbesjapan.com/media/article/44354/images/editor/c4fb6bcae53eab60f4c7ba06ad2a87b8.jpg?w=840)