ウッドストックの再来なるか、NFT.NYCという震源地


ブロックチェーンがあれば銀行口座はいらない


さて、8歳の日本人アーティストがNFTで作品を販売する「Zombie Zoo」の事例もすごいが、ティーンエイジャースピーカーのMiss Teen Cryptoの発言も非常にインパクトがあった。これから不要になるものとして「銀行口座」や「紙の証書」などをあげていく。彼女の意見はこうだ。銀行口座はある程度の年齢にならないと作れないが、ブロックチェーン上のウォレットは年齢に関わらず作ることができ、そこで作品を売り生計を立てることができるので銀行口座は不要になるのではないか? と。

また、卒業証書を紙でもらう意味がわからない、とも語る。卒業証書もウォレット上にNFTとして登録してくれれば、持ち歩きができる証明書になるのに、紙のままでは家にあるので証明書を持ち歩けない、と。

これからNFT関連のビジネス(例えば上記の紙の証明書をNFT化するなども一つのビジネスになりそうだ!)が増えてくるとドルや円ではなく仮想通貨を使ってビジネスをし、生活をする層もでてきそうである。ニューヨークが仮想通貨のモデルシティーとなるのであれば、なおさら、である。フィジカルなグッズとNFTの連携などもNFT.NYC会場でも体験でき、リアルとデジタルの融合の接点を作るのもNFTなのかもしれない。



会場にはローリングストーンズ紙の編集者も居て、このNFTの盛り上がりは1960年代のウッドストックのようだ、とも語る。ロックンロールのトレンドを作ったウッドストックと同じように、このNFT.NYCが次世代のカルチャーを生み出す震源地となりうるだろう。日本のNFT関連プレイヤーが増えて、来年NFT.NYCに多くの日本事例も発表できることを期待したい。

文・写真=西村真里子

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