ティッカーシンボルRIVNで取引されるリビアンの株は、公開価格の78ドルを大きく上回る約107ドルの初値をつけ、取引開始から数分後には116ドルまで上昇したが、その後は上昇幅を縮小し、100ドル強で初日の取引を終えた。
評価額665億ドルで上場を果たしたリビアンの時価総額は、株価の上昇により一時900億ドルを突破した。
リビアンは、IPOで1億5300万株を発行して119億ドルを調達した。これにより同社の上場は、フェイスブックが2012年の上場で160億ドルを調達して以降で最大のIPOとなった。アマゾンはリビアンの株式の20%を保有し、フォードも12%を保有している。
一部の投資家は、リビアンが次のテスラになることに賭けている。同社は、米国で初となる完全電動式のピックアップトラック「R1T」をすでに出荷しており、今年12月には電動SUVの「R1S」の発売を予定している。
リビアンは商用車市場にも進出しており、同社の最大の顧客であるアマゾンは、すでに10万台の電動デリバリーバンを発注済みだ。
同社は、まだ目立った収益をあげていないにも関わらず、株式市場から非常に高い評価を獲得した。リビアンの今四半期の収益見通しは100万ドル以下で、最大で12億8000万ドルの損失を見込んでいる。ただし、同社は提出書類で、約7万ドルで発売されるR1TとR1Sについて、約5万台の受注を獲得済みだと述べていた。
フォーブスは、リビアンの創業者のR・J・スカリンジが保有する同社の株式の価値が、17億ドルに達したと試算している。
リビアンは、今回の上場により時価総額790億ドルのフォードや、同850億ドルのGMなどの自動車業の巨人たちと肩を並べることになった