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AIシステムを導入したロボット「TX SCARA」

ファミリーマートに、AIシステムを導入したロボット『TX SCARA』が導入された。第一号店として選ばれた経済産業省店(千代田区霞が関)で始動されたこのロボットは、中央区晴海に本社を構えるテレイグジスタンスが開発。社名の「テレイグジスタンス」とは、「遠隔存在」という意味を持ち、2017年創業の急成長を続けているスタートアップ企業。

11月に行われたプレス発表会の直前、開発を手掛けたテレイグジスタンスCEO富岡仁と同社CTO佐野元紀、運営のファミリーマート執行役員の狩野智宏、そして経済産業省・産業機械課・ロボット政策室長・大星光弘に、開発ストーリーや導入に至る意図など、フォーブス独占インタビューが実現した。

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右から、経済産業省・商務サービス審議官・畠山陽二郎、経済産業省・製造産業局長・藤木俊光、ファミリーマート・代表取締役社長・細見研介、テレイグジスタンス・CEO・富岡仁、テレイグジスタンス・CTO・佐野元紀

──導入に至る経緯と、ロボットの機能について、お聞かせ下さい。

富岡:2年前からファミリーマートさんと一緒に、遠隔ロボット導入に向けて話を進めてきました。このロボットは、コンビニエンスストアの「バックヤードという狭い空間でドリンクを補充する」、水平多関節型の機能を持っています。

通常時は、TX独自のAIシステムである「GORDON」が自動制御し、陳列失敗時には、テレイグジスタンス(遠隔操作)モードへ移行してインターネットを通じた人間が迅速に復旧させるシステムです。これにより、一日約1000本のドリンク陳列が叶います。ロボットの成功率は98%。つまり人が稼働するのは、わずか2%という進化に成功しました。

──導入を決めたポイントは。

狩野:コンビニエンスストアの宿命として、慢性的な人手不足があります。常時2人以上という体制で店舗を運営しているなかで、商品陳列は負荷の高い業務です。とりわけ、寒いバックヤードで重いドリンクを補充する業務は、スタッフが女性や高齢であった場合の負担が大きいのではと、常々課題にあがっていました。

ロボットを活用する事で、そんな悩みを軽減させ、スタッフが売り場を離れる事なく、接客に集中出来ます。よって、人手不足解消と付加価値の高い業務への環境を作れるのでは、と期待を寄せております。今後の展開店舗については、稼働店の状況を鑑みながら、地域や店舗を増やしていく予定です。

──ロボットと人を繋ぐ、新しい試みの導入経緯とは。

大星:施設管理や人手不足が顕著な業種にロボットを導入する事で、これらを改善していく目的で2019年に経済産業省と民間企業との連携で設置された「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」のプロジェクトが、2019年11月より「ロボットフレンドリー」と銘打って始動を開始しました。

ファミリーマート経済産業省店が第一号店として導入された遠隔操作ロボットを今後多くの店舗で活用する事で、人手不足解消の後押しになれば、と考えております。

取材・文・写真=中村麻美

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