「顧客にエンロールしてもらう」ための簡単な5ステップ

Getty Images


「ただし、ひとつ落とし穴がある。可能性に関する会話は、クライアントや見込み客のほうから口火を切ってもらわなければならない。したがって、相手から適切な反応を引き出せるような質問をする必要がある」

ステップ3は、価値に関する会話だ。「可能性に関する会話と同じように、価値に関する会話も、クライアントや見込み客から口火を切ってもらわなければならない」とゴールドマンは言う。

「例えば、『あなたのリストにあるすべてを実現することを、私がお手伝いすることができる、と仮定してみましょう。その価値は、あなたの人生において、実質的に、どういうものでしょうか?』と訊いたら、相手はきっと、『わからない』と答えるだろう。その答えをそのまま受けてはいけない。シンプルに、こう言えばいい。『簡単な質問でないのはわかります。でも、ちょっと考えてみてください。あなたにとって、どれくらいの価値があるでしょうか?』」

曖昧でぼんやりとした、一般論的な答えが返ってくるかもしれない。集中力を保って、見込み客があなたの製品やサービスの価値と考えるものを表す具体的な数字を聞き出さなければならない。

ステップ4は、機会に関する会話だ。「ここまで来てようやく、あなたのプログラムやサービスについて話せるようになる」とゴールドマンは話す。「顧客が求めていることをもとに、言うべきことを練り上げることができる。これは、いかなる意味でも、相手を操るということではない。あなたのサービスが顧客の求めているものではないのなら、はっきりそう言って、別の誰かを紹介し、次へ行けばいい。あなたのサービスがどんな内容であるかを説明しよう。誇張してはいけない。控えめであるほうがベターであることを忘れないように」

ステップ5は、行動への呼びかけだ。「プロセスの他の部分がどれほどスムーズに運んだとしても、自分のビジネスのために何かを頼まなければならない」とゴールドマンは言う。「私なら、こんなふうに言う。『ひとつだけ、近々提供できるものがあります。通常は、いつ可能になるかをお知らせしています――本当に近くなったらですが。まずは、何かご質問はありますか?』」

「相手がする質問には、なんでも答えること。私が気に入っている締めの質問は、こんな感じだ。『1から10までのスケールがあって、“二度と私に会いたくない”が1、“明日にでも始めたい”が10だとしたら、どこになりますか? 10になるためには、何が必要ですか?』」

ゴールドマンいわく、単に「これでよろしいでしょうか。次に進む準備はできていますか?」と質問するだけでもいいという。あるいは、「次のステップはこれになりますが、いつ始めたいと思われますか?」でもいい。

以上述べてきたことをまとめると、こういうことになる。「何かを売り込まれたい見込み客」は存在しない。しかし、多くの人は「エンロールすること」を歓迎するのだ。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

ForbesBrandVoice

人気記事