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2021.11.14

オンデマンドで「相棒」を派遣、孤独対策の米Papaがユニコーンに

(c)Papa


「パル」と介護者の違い


パパは高齢者向けのほか、低所得者向けの公的医療保険メディケイドの加入者にも、同様のサービスを提供。また、企業と契約し、家族を介護している従業員が利用できる福利厚生の一環として、同様のサービスを行っている。

パパは創業当初、利用者のもとに送るパパ・パルとして、主に大学生を採用していた。だが、会社の成長に伴い、より多くのパルを雇用してサービスのネットワークを拡大。パーカーによると、パルには毎月、1万~1万5000人からの応募があるという。

同社が採用するのは、応募者のうちわずか8~10%。すべてのパル候補者は性格検査に合格し、身元やSNSアカウントの調査で問題がないことが確認された人たちだ。約2万5000人いるパルの時給は、20~25ドル(ボーナス支給の可能性もある)。

パルの大半は、ヘルスケアに関連するバックグラウンドを持たない。医学部進学課程や看護科、社会福祉学科の学生は約20%だ。入浴・排泄介助をサービスに含めないことで、パパは介護における「まったく新たなカテゴリーに“力を与えることができた”」という。

新型コロナウイルスのパンデミックが続き、世界情勢がいまだ流動的な中、同社が主な目標とするのは、提携する保険会社の数をさらに増やし、仲間を必要とするより多くの人たちを支援することだ。

パーカーは、「私たち皆が、孤独を経験した。これまで孤独や孤立の問題があると考えていなかった人たちも今は間違いなく、その問題を認識しているはずだ」と述べている。

編集=木内涼子

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