800人以上の成人を対象とした10月の調査で、米国の成人の68%が大麻の合法化を支持していることが分かった。この数値は、過去最高を記録した昨年と同じもので、全成人の3分の2以上が、合法化に賛成していることが示された。
この数字は、4月に発表されたピュー・リサーチ・センターの世論調査結果とも一致している。ピュー社のデータでは、米国の成人の60%が医療用および娯楽用の大麻を合法化すべきだと回答し、31%が医療用のみを合法化すべきだと答えていた。また、どのような使用形態も合法化すべきではないと答えたのは8%だった。
ただし、この問題については、主要政党の間で意見が分かれている。ギャラップによると、民主党員の84%、無党派層の71%が合法化を支持しているのに対し、共和党員の合法化の支持率は50%にとどまっている。
大麻の人気の高まりと合法化によって、マリファナ産業は活況を呈しており、2020年の売上高は前年比46%増の175億ドル(約1兆9900億円)に達するとされている。
医療用大麻を合法化した州は、37州に達している。また、18の州が21歳以上の成人の娯楽目的の使用を認めている。
米国疾病対策センター(CDC)によると、米国では2019年に4820万人以上が大麻を使用していた。米国立薬物乱用研究所は、大麻がアルコールとタバコに次いで最もよく使用されるドラッグだと述べている。
米国では2012年から、各州が医療用および娯楽用の大麻使用を合法化する法律の制定を開始し、2013年にはこれらの取り組みを支持する米国民の割合が過半数に達した。大麻の使用は、今でも連邦法では違法とされているが、最近では、バージニア州やニューメキシコ州も使用を認める法律を成立させた。
さらに、ニューヨーク州でも、長年の試みの末、今年の春に大麻の娯楽目的使用が合法化された。今後の法整備が整い、ニューヨーク州にもディスペンサリー(認定販売所)が開設されれば、42億ドル規模の産業が生まれると予想されている。