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Photo by Ethan Miller/Getty Images

米航空宇宙局(NASA)は、宇宙ミッションから気候変動の研究まで幅広い任務を担っており、日々膨大な量のデータを扱っている。NASAの最高情報責任者(CIO)であるジェフリー・シートン(Jeffrey Seaton)は、宝の山であるこれらの情報から貴重な知見を導き出す上で、量子コンピュータの活用が鍵になると考えている。

これまでにない計算能力を実現する量子コンピュータは大きな話題となっているが、その本当のパワーが発揮されるのは、まだ当分先のことになりそうだ。フォーブスが先日開催したカンファレンス「CIO Next」に登壇したシートンは、NASAの業務に量子コンピュータを活用するのはいつ頃になるかと問われ、「恐らく5年以上先になるだろう」と答えた。

今年1月にNASAのCIOに就任したシートンは、もともとインターンとしてNASAの業務に参加して以来、30年にわたり、高パフォーマンスのコンピュータに携わってきた。

「NASAは良質なデータを保有しているが、それらはサイロ化され、繋がりのないデータだった」とシートンは話す。彼のチームは、研究者がより多くの生データにアクセスできるようにすると同時に、それらのデータが悪者の手に渡らないようセキュリティの強化を図り、優れた機械学習などのアルゴリズムを提供している。

チーム間でデータのやり取りを行うために、シートンは民間企業と同じように、NASAのテクノロジーを組織内で共通化するか、部門ごとに最適なソフトウェアやハードウェアを導入するかを決めている。

NASAの“部門”とは、米国内に9つある大規模な研究センターのことで、センターごとに研究分野は異なる。シートンは、バージニア州にあるLangley Research Centerで長年勤務し、NASAの中央ITチームから提供される技術サービスの品質を向上させるために、同センターのCTOを務めた。

現在、シートンは中央ITチームの責任者として数千人の従業員や請負業者を監督している。彼は、NASA全体のオペレーションに一貫性を持たせると同時に、職員たちによる中央ITチームに対する評価を把握するより良い方法を構築しようとしている。

編集=上田裕資

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