また重要な点として、1日増えた休みの日に人々が何をするのかということも、多くの国で注目されている。新型コロナウイルスの流行前に始まったニュージーランドの試験では、生産性が20%高まり、参加者側もワークライフバランスが大幅に向上したと感じていることが分かった。これは、同国の観光業にとってはいいこと尽くめかもしれない。英紙ガーディアンによると、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は、仕事の柔軟性が高まったら国内旅行を増やしたいと考える国民が増えていると指摘した。
世界では、1週間の勤務日数を4日間にするためさまざまなモデルが活用されている。BBCなどでは、記者の勤務時間を週4日、1日10時間とし、労働時間の総計は変えずに1日の勤務時間を延ばしている。またニュースサイト「ザ・カンバセーション」によると、水曜日など1週間の真ん中に会社全体の休業日を設定したり、チーム内で休みを交代で取ったりして週の労働時間を32時間としている会社もある。
これにはもちろん課題も伴うが、新型コロナウイルスの流行により、人の働き方は変えられるのだということが分かった。皆が毎週さらに1日追加で休めるのならば、観光業にとって利益となることは明らかだ。